愛されるつもりは毛頭ありませんが、野望達成のため、わたしと結婚していただきます!
リエル・グランセットは、公式愛妾になりたかった。
領地で相次ぐ冷害、獣害。流行り病での両親の死。領地と外をつなぐ橋の崩落。
増える借金、餓える領民。
それをなんとかする手立てが、国王の公式愛妾だった。
公式愛妾になれば、王様からどれだけでもお金の引き出し放題。今までどれだけ国に惨状を訴えても助けてくれなかったけど、
公式愛妾になれば、愛しい女からのおねだりなら、お金なんて気前よくポンッと出してくれるでしょ?
親もなく、あてになるような婚約者もいない。
なけなしのお金をはたいて王都に出てきたリエル。髪を染め、胸を盛り。さっそく王様ホイホイできたのはいいのだけど。
公式愛妾として王宮に上がるには、結婚して、夫がいることが条件。
なんですって――っ⁉
妾になるのに、夫がいるの?
そして、王様がリエルの夫にと選んだのは、王様の近習、ラーゼイン・アグスレーネ。侯爵家の次男。
若い彼と見た目だけはお似合い、中身は形だけの冷たい夫婦になる。
けれど。
(ふしだらな女と思われてるのかしら)
王様に取り入ろうとする、権力欲と淫らな欲にまみれた女。だから、夫婦になってもそっけない態度のままなのかしら。
本当は、亡くなった両親みたいに、互いを慈しみ想い合う、愛ある結婚がしたかったのに。そういうのを夢見てきたのに。
ラーゼインの態度に、一人傷ついていくリエル。でも、それを望んだのは、まぎれもなく自分で。彼は巻き込まれただけの可哀想な人で。領地のためとはいえ、身を差し出すわたしを軽蔑しても当然で。
そんな時、ラーゼインにリエルの本当の姿を知られてしまい――?
目指せ、公式愛妾! 守れ、我が領地!
十八歳のリエルの、孤軍奮闘(ひょんなことから)溺愛されます物語。
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けれど。
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本当は、亡くなった両親みたいに、互いを慈しみ想い合う、愛ある結婚がしたかったのに。そういうのを夢見てきたのに。
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