思ってたのと違う! ――かもしれない。
――別れてくれ。
結婚式まであと一ヶ月足らず。
突然呼び出してきた婚約者、紀藤の傍らには、なぜか泣き続ける妹、紅愛。
――こめんなさい。お姉ちゃん。紅愛、紀藤さんのことが好きになってしまったの。
紅愛のお腹には赤ちゃんがいて。
ようするに、私、但馬祥子は、妹に寝取られ、婚約破棄の末に棄てられた。
(こうなったら、ヤケよ、ヤケ!)
あいつのためにと作ってた仕事の資料とかなんとか、全部デリートしてやる! 私がいなくなって、せいぜい困ればいいんだわ!
まるで不幸の雪だるま。ヤケを起こしてた私に、「大丈夫ですか」と声をかけてくれた人、新崎穂積くん。
庶務課の新米、後輩の彼とはそれほど接点はなかったんだけど。
――祥子さん、よければ僕の婚約者兼秘書となってくれませんか?
聞けば、新崎くんは創業者一族で、現社長の弟。副社長に就任する自分を秘書としてサポート、そして仕事に集中するため、見合い避けの見せかけ婚約者になって欲しい――んだとか。
――契約期間中の住居はご用意いたします。男女のそういうこともいたしません。
結婚がご破算になって、住むところもなくなって。
「わかりました。契約、引き受けましょう」
ってことで、始まった契約偽装婚約、同居生活。
一生懸命、秘書として、ニセ婚約者として彼に尽くすのだけど。
――好きです、祥子さん。
いつの間にか、新崎くんとの関係が、甘いものへと変化していき?
不幸の雪だるまに訪れた、甘く幸せな初冬の恋の物語。
結婚式まであと一ヶ月足らず。
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(こうなったら、ヤケよ、ヤケ!)
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――契約期間中の住居はご用意いたします。男女のそういうこともいたしません。
結婚がご破算になって、住むところもなくなって。
「わかりました。契約、引き受けましょう」
ってことで、始まった契約偽装婚約、同居生活。
一生懸命、秘書として、ニセ婚約者として彼に尽くすのだけど。
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