悪役令息はケアをご所望です ー妹よ、取り扱い説明書下さいー
「こんな不味いもの食えるかぁ!」
その瞬間、ギルバート・ゾルディアスは思い出した。
ここは妹が過去に貸してくれたオメガバースを題材にした漫画の世界だった。
28年もこの世界でギルバートとして生きてきた。
そして、目の前で騒いでいるのは、当て馬ポジションの悪役令息でギルバートの嫁、ハイネ・イシュタルグ。
漫画の中で、唯一印象に残ったキャラだった。
環境で性格が歪んでしまったハイネ。
俺はギルバートとして、前世の楽しかった仕事を思い出しながら、ハイネと仲良くやって行こうと決意する。
しかし、最初っから困ったことばかり。ギルバートは懇願する。
妹よ、悪役令息の取り扱い説明書をくれ!
そんなこんな色んなことを手探りで解決して行く内に、野生の猫みたいだったハイネは徐々に変化して行く。
「ギルバート、僕のこと……好きなの?」
なんか、めっちゃ可愛く見える。どうしよう。
ケアしてるつもりが俺まで癒されていく。
誰か、悪役令息の取り扱い説明書、本当に下さい!
※は描写ありです
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