恋桜 ~あやかしの闇に囚われて~

はらり、はらり――
はらり、はらりと。

白い花弁が幻のように儚い命を散らしていた。

ざわり、ざわり――
ざわり、ざわりと。

老木の枝が冷たい月に照らされて踊った。

ぼとり、ぼとり――
ぼとり、ぼとりと。

零れ落ちたのは……?




動画撮影のために山奥の廃村を訪れたミツルは、満開の桜の下で酒を飲んでつい泥酔してしまう。それが、妄執と狂愛の一夜のはじまりだった。


※この作品はフィクションです。実在の人物・団体・事件などにはいっさい関係ありません。
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