毒視姫(どくみひめ)の憂鬱

「どくみひめ」わたしは王宮でそう呼ばれていた……。

毒を視、毒を嗅ぎ、毒を解し、毒が効かない身体を持つ姫が主人公の物語。



リシュは十歳のとき、母と共に王宮を追放された。

遠く離れた西の辺境で暮らし始めて八年。

最愛の母親も二年前に亡くなった。

前王の実子ではないのに、未だ王家の姫として除籍されていないリシュのもとに、後見人である「おじ様」ことラスバートが二年振りに来訪しリシュに告げる。


「王が君を御所望だ、毒視姫……」


理由は多々ありながらも、半ば強引に、ラスバートはリシュを連れ王宮へ帰還する。


そこでリシュを待っていたのは、前王亡き後、十一歳で即位してから四年。十五歳になったばかりの少年王、ロキルトだった。

魔性王との異名を持つロキルトは、リシュに告げる。


「更なる魔性の力を、我に与えよ……」


伝説の魔花【サリュウス】に宿る魔性の力に繋がる体質を持つリシュを、自分の支配下に置きたがるロキルト。


最初は反感だらけだったリシュも、彼の意外な一面に触れ、王宮で亡き母の残した想いや真実に触れていくうちに、いつしかロキルトのことも気になり始めて……。

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