王女なのに、忌み子として無理やり追放&結婚させられました ~少女は南国で幸せを誓う~

大国ブローディア。

魔力を持つ者だけが産まれるとされる国。

その魔力を武器に世界随一の強国としてのし上がったブローディアは、魔力の多い者こそが強者であり、また地位の高い者であるとされてきた。

その中でも最も魔力の多い一族である王家。魔力の多い者同士が婚姻を繰り返し、純粋培養された高貴な血から、「忌み子」が産まれる。

彼女の名は、マーガレット。
産まれながらにして魔力を持たない「忌み子」であった彼女は、両親や周囲の人間から酷く嫌われ、孤立する。

そんなマーガレットが17歳になったある日、久しぶりに王宮に呼ばれたかと思えば、政略結婚の話であった。

相手は南にある弱小国、マハナの王子。

「出来損ない同士、お似合いだ」

そう笑う両親に、生まれて始めて彼女は刃向かった。

「見てなさいよ、このデブ共! 私はあの国で絶対に幸せになってやるわ!」

一人ぼっちの彼女は船に乗り、見知らぬ土地へ向かう。

ーー幸せになるために。
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