封香Ωの椿は、愛しいαにだけ芳醇に香る
「何度繰り返しても、始まりはいつだって同じ光景だった」
ソーンブルーム伯爵家の長男として生まれた僕は、婚約者のセドリックが双子の弟サシャに心惹かれる瞬間を、何度も見せつけられる地獄に囚われていた。
幼い頃、僕だけを見てくれていたはずのセドリック。
『代わりなんていらない。カミロ……ずっと仲良くしていこう』
あの日の約束を胸に、僕は彼の番になるために努力してきた。
だが、僕が初めての発情期を迎えた日、運命は残酷にねじ曲げられた。
αを誘惑する香りを持たない【無臭Ω】だと判明した僕は、セドリックから「裏切り者」と突き放されてしまう。
そして、何度やり直しても結末は変わらない。
セドリックの隣にはサシャがいる。
僕はひとり、すべてを失って死ぬ。
「どうして僕だけが……」
「僕が諦めれば、この地獄から抜け出せるの?」
愛する人のしあわせのために、自分の想いを捨てようとするカミロ。
けれど、何度運命をやり直しても、消えることのなかった想いがあった。
繰り返される絶望の果てに、カミロが辿り着く未来とは——
運命に翻弄されるαとΩ。
愛されることを諦めかけたΩが、何度でも愛を探し続ける、タイムリープ・オメガバースBL。
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