大悪女を救うため

「――わたしに、従いなさい」

 君のことを憎んでいた。君のことを殺したいと思っていた。
 あの日君の全てを知ることが出来たなら、どんなによかっただろう。

「これであなたは、自由です――」

 君のことを知りたかった。君のことを愛したかった。
 もっと普通に、もっと単純に、出会うことが出来たなら、どんなによかっただろう。

 『稀代の大悪女』。『狂った嗜虐癖の女』。『支配と圧迫の権化』。

 ――君が悪女ではないことを、今世は俺が証明してみせる。
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