婚約者を妹に奪われ、家出して薬師になった令嬢は王太子から溺愛される。

第45話 洞窟内での秘事※

「あっ、そこは……待って」
「なんで待つの？」
「や、だって……」

　そのままアダン様の指が濡れた秘所を這うようにして中へと入りこむ。

「っ」
（声、我慢したいけど……）
「我慢しなくてもいいよ」

　アダン様の指が、割れ目から出て、先端付近に移動する。膨れたそこを指でなぞるようにして刺激を与えられるとじんじんとした熱が帯びて、腰ががくがくと震え始めた。

（腰が砕けそう……）
「んっ……！」

　更に指が擦れるスピードが速くなっていく。先端から指が離れたと思えば、今度は奥まで2.3本ほど指がぬめりと入り込み、ぐちゅぐちゅとかき回される。

「はっ……！」
（声出しすぎた……！）
「遠慮、しなくてもいいよ」
「あっ、やっ……」

　アダン様は指を抜いた。そして私の前へと歩み寄ると、しゃがんで私のそこに舌を当て、なめ始めた。

「んっっ」

　舌が吸い付くように先端へと絡んでくる。割れ目もしっかりと舐められて下腹部全体の熱が更に温度を増していくのが分かる。

（頭が、おかしくなりそう）
「んっ！」
「じゅるっ……ちゅぱっ……」
「あっ！　んっ……！」
（腰が砕けそうだし、頭ももう限界……！）
「あっ……！」

　そのまま絶頂に達してしまった。下腹部だけでなく腰のあたりも痙攣してがくがくと震える。その場に倒れそうになるのを何とか我慢するのがやっとだ。
　アダン様は顔を紅潮させながらにやりとした笑みを浮かべ、立ち上がって私の後ろに回り込む。

「ほら、お尻突き出して」
「あ……こうですか？」
「そうそう、ジャスミン良い子だね」

　彼に言われた通りにお尻を突き出すと、アダン様は服の裾と下着をずらし、鋼のごとく硬くなったそれを私の中へとずぷりと挿入する。
　その圧力と快楽に耐えきれず私はまた、大きな声で喘ぎそうになってしまう。

（これは……っ）

　ずぷずぷと最初から激しく腰を打ち付けて来るアダン様の動きに私はなすすべなく喘ぐだけだ。これだけ激しくされると声の我慢も効かなくなっていく。

「あんっ！　んっ！」
「すごいっ……！」
「あっ、はあっ……！」

　ぱんぱんぱんと腰を打ち付けたり時折私のお尻をアダン様が掌で叩く淫らな音と、じゅぷじゅぷと粘膜と体液が擦れて起こる淫猥な水音が、洞窟内で響く。
　私はそのままアダン様によって何度も絶頂させられるより他無かったのだった。アダン様も顔を紅潮させて喘ぎ声を小さく漏らしながら何度も私の口の中に精を吐き出した。

「はあーーっ……」

　秘め事が終わってもなお、私の息はまだ整わない。

「ジャスミン大丈夫？」
「はい、大丈夫です……」

　アダン様に腕を掴んでもらって、へとへとのまま洞窟を後にしたのだった。