あなたが、もういないということ
人は平等じゃない。ましてや、愛される重さなど、天秤にはかけられない。わたしにとっての「唯一の証明」が、彼だった。
◆◆◆
伯爵家の長女として生まれた令嬢アデルは、両親に愛されず、妹ソフィばかり可愛がられていた。
社交界でも浮き、婚約者まで妹に奪われるが、それでも彼女は悲しまなかった。ただ一匹の飼い猫・グリが居たからだ。
灰色の長い毛並みと、静かなまなざし。
誰にも理解されないアデルの心の奥を、グリだけがそっと受けとめてくれた。
だが歳月とともに、グリは老い、ある日陽だまりの中で静かに逝く。
アデルはそのときはじめて、言葉にできない深い「喪失」を知るのだった。
◆◆◆
伯爵家の長女として生まれた令嬢アデルは、両親に愛されず、妹ソフィばかり可愛がられていた。
社交界でも浮き、婚約者まで妹に奪われるが、それでも彼女は悲しまなかった。ただ一匹の飼い猫・グリが居たからだ。
灰色の長い毛並みと、静かなまなざし。
誰にも理解されないアデルの心の奥を、グリだけがそっと受けとめてくれた。
だが歳月とともに、グリは老い、ある日陽だまりの中で静かに逝く。
アデルはそのときはじめて、言葉にできない深い「喪失」を知るのだった。
1件
とてもすごいものを読んでしまったと、心の底から感動しています。
自分を取り巻く環境と、自分の心の動き、グリという猫の存在と死。文の運びは軽やか、それでいて現実感がある。さらさらと読ませて、今後の展開は読み手に委ねて終わる。すごいです。
死、をどうやって自分の心に納得させるか、あるいは、どれだけ時間をかけてその心の痛みを許容するのかは人によります。
死、は、乗り越えたり飲み込めるものではなく、そこにあると知ることと私は思うので、グリが確かにここにいたことを、命が失われた圧倒的な虚無感を、でも、変わらずに愛する気持ちを、すべて拒まない主人公を忘れたくないなと思いました。
他の作品も素晴らしいです。
今後も楽しみにしています。
ミュート中です
解除
1件
あなたにおすすめの小説
【完結】私は死んだ。だからわたしは笑うことにした。
最後に見たのは恋人の手をとる婚約者の姿。私はそれを見ながら階段から落ちた。
目を覚ましたわたしは変わった。見舞いにも来ない両親にー。婚約者にもー。わたしは私の為に彼らをやり込める。わたしは・・・私の為に、笑う。
【完結】わたしの欲しい言葉
わたしはいらない子。
双子の妹は聖女。生まれた時から、両親は妹を可愛がった。
はじめての旅行でわたしは置いて行かれた。
わたしは・・・。
数年後、王太子と結婚した聖女たちの前に現れた帝国の使者。彼女は一足の靴を彼らの前にさしだしたー。
*ドロッとしています。
念のためティッシュをご用意ください。
婚約者に好きな人ができたらしい
【本編全3話+番外編】
シャノン・ルビーレッド伯爵令嬢は、リュカ・アメジスト侯爵令息と婚約を結んでいた。
ある日、シャノンは、婚約者がニーナ・ペリドット男爵令嬢に懸想しているという噂を耳にする。
シャノンは断罪を回避するため、リュカとの婚約を円満に解消しようとするが――。
※ エブリスタに習作として掲載したものを改稿した作品です。
※ 小説家になろう、カクヨムにも掲載しています。
【完結】薔薇の花をあなたに贈ります
レティシアは階段から落ちた。
目を覚ますと、何かがおかしかった。それは婚約者である殿下を覚えていなかったのだ。
ロベルトは、レティシアとの婚約解消になり、聖女ミランダとの婚約することになる。
たが、それに違和感を抱くようになる。
ロベルト殿下視点がおもになります。
前作を多少引きずってはいますが、今回は暗くはないです!!
11話完結です。
この度改編した(ストーリーは変わらず)をなろうさんに投稿しました。
私はあなたの前から消えますので、お似合いのお二人で幸せにどうぞ。
私には10歳の頃から婚約者がいる。お互いの両親が仲が良く、婚約させられた。
いつも一緒に遊んでいたからこそわかる。私はカルロには相応しくない相手だ。いつも勉強ばかりしている彼は色んなことを知っていて、知ろうとする努力が凄まじい。そんな彼とよく一緒に図書館で楽しそうに会話をしている女の人がいる。その人といる時の笑顔は私に向けられたことはない。
そんな時、カルロと仲良くしている女の人の婚約者とばったり会ってしまった…
夫が運命の番と出会いました
幼馴染のいいなづけとして育ってきた銀狼族の族長エーリヒと、妻ローゼマリー。
だがエーリヒに運命の番が現れたことにより、二人は離別する。
しかし二年後、修道院に暮らすローゼマリーの元へエーリヒが現れ――!?
〈完結〉デイジー・ディズリーは信じてる。
デイジー・ディズリーは信じてる。
婚約者の愛が自分にあることを。
だけど、彼女は知っている。
婚約者が本当は自分を愛していないことを。
これは愛に生きるデイジーが愛のために悪女になり、その愛を守るお話。
☆8000文字以内の完結を目指したい→無理そう。ほんと短編って難しい…→次こそ8000文字を目標にしますT_T