公爵令嬢に婚約破棄を言い渡す王太子の非常識をぶった切った男爵令嬢の顛末
王弟オーランドは、国を亡ぼす魅了の魔女と判明したリディアを断首するため、彼女を連れて鬼哭の森へ向かう。
途中で立ち寄った男爵領では出産の真っ只中。しかも、産まれた赤子は死産だった。
処刑されるリディアは命と引き換えに赤子をよみがえらせる。オーランドはリディアの魂を受け継いだ赤子を秘密裏に見守り続けることを決めた。
クリスティンと名付けられた赤子は、男爵夫妻に育まれすくすく育つ。
十六歳になったクリスティンは貴族学院に通うため王都に行く。
そこで、朝はパン屋の売り子ティン、平日は貴族学院の一年生クリスティン、休日は剣豪オーランドの直弟子クレスの三役をこなす生活が始まった。
ティンになれば、素性を隠した公爵令息ライアンと卸売業者の配達人レオに声をかけられる。
クリスティンになれば、王太子殿下デヴィッドと公爵令嬢マージョリーの板挟みになる。
クレスになれば、公爵令嬢マージョリーに慕われ、近衛騎士団長ネイサンから甥っ子である公爵令息ライアンを紹介される。
さらに学院でもおかしな噂が流れされ窮地に立つクリスティン。その黒幕はマージョリーだと疑うデヴィッドが「マージェリーとの婚約を破棄して、クリスティンと婚約する」と言い出した。
運命の新入生歓迎会。殿下を慕うマージョリーの本心を知るクリスティンは婚約破棄を阻止しようと魔法を使う。
周囲に気取られぬように、王太子を諫めると、その会場に突如オーランドが現れる。
クリスティンの後ろ盾がオーランドと知れ渡り、学院生活は落ち着いたものの、生徒会長のライアンに問題児扱いされ、デヴィッドとともに生徒会書記に任じられてしまう。
ライアンとは、パンを買いに来てはデートに誘われ、クレスになれば手合わせし、どの姿でも接点が生じ、困ってしまう。
父の友人だと思っていたオーランドもクリスティンを溺愛し、状況は複雑さを増す一方であった。
その中で、時代は動く。
瘴気は年々濃くなり、魔樹や魔獣に侵食されていく世界で、リディアの魔力を受け継いだクリスティンは世界の存続に関わる厄災に巻き込まれていく。
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