【18禁】「巨根と牝馬と人妻」 ~ 古典とエロのコラボ ~

 古典×エロ小説という無謀な試み。

 「耳嚢」や「甲子夜話」、「兎園小説」等、江戸時代の随筆をご紹介している連載中のエッセイ「雲母虫漫筆」

 実は江戸時代に書かれた随筆を読んでいると、面白いとは思いながら一般向けの方ではちょっと書けないような18禁ネタもけっこう存在します。
 そんな面白い江戸時代の「エロ奇談」を小説風に翻案してみました。
 

 下級旗本(町人という説も)から驚異の出世を遂げ、勘定奉行、南町奉行にまで昇り詰めた根岸鎮衛(1737~1815)が30年余にわたって書き記した随筆「耳嚢」

 世の中の怪談・奇談から噂話等々、色んな話が掲載されている「耳嚢」にも、けっこう下ネタがあったりします。
 その中で特に目を引くのが「巨根」モノ・・・根岸鎮衛さんの趣味なのか。

 巨根の男性が妻となってくれる人を探して遊女屋を訪れ、自分を受け入れてくれる女性と巡り合い、晴れて夫婦となる・・・というストーリーは、ほぼ同内容のものが数話見られます。
 鎮衛さんも30年も書き続けて、前に書いたネタを忘れてしまったのかもしれませんが・・・。

 また、本作の原話「大陰の人因の事」などは、けっこう長い話で、「名奉行」の根岸鎮衛さんがノリノリで書いていたと思うと、ちょっと微笑ましい気がします。

 起承転結もしっかりしていて読み応えがあり、まさに「奇談」という言葉がふさわしいお話だと思いました。

 二部構成、計六千字程度の気軽に読める短編です。
 
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