妖魔を封印して村を救います。

 家族の都合で、幼なじみの親友と離れ東京から九州の祖母の家に引っ越すことになった。


 ばあちゃんは笑顔で俺たち家族を出迎えてくれた。美味しいご飯を食べ、近くの銭湯で身体を清め、疲れていたのかすぐに寝床についた。

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 人の気配を感じふと目が覚めた。今は、何時だろうか。身体が重い。何故か身体が動かない。

(金縛り?いや疲れてただけか。)
なんとか目を薄らと開けると、

 寝ている俺の上に髪の長い人らしきものがまたがって俺を見ている。俺の顔に長い髪がパラパラと落ちてきた。

(え、)

次の瞬間、
「助けてよ助けてよ助けてよぉぉおお」
急に女が大声を出して叫び出した。

 よく見ると、人の形をしたそいつの顔はただ真っ黒で顔とはいえず、人ではなく化け物だった。

「助けて助けて助けてってばああああああああああああああああああああ」

(や、やばい何だこの化け物)

 叫んで別室にいる両親に助けを呼びたいのに声が出ない。化け物はまだ叫び続けている。俺は目をきつく閉じ、ただ時が過ぎるのを待った。

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 今日から級友となる新しい仲間にワクワクし、いよいよと教室の扉を開けるとそこには2つしか席がない。そして埋まっているのは1席。

「ほら、光君。挨拶!」

「え、あぁ、東京から転校してきました、遠藤光です。よろしくお願いします。




ってクラスメイト1人だけ!!??」

…………。教室に沈黙が流れる。

「そりゃこんな田舎なんだから、居るだけマシでしょ。実質、君が来るまで俺学年1人だったし。」

 このどうも仲良くなれそうにないツンとした男の子が恭介。

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「ねえ、君見えてるんでしょ?祓えんの?」

「え、何が。」

「そこにいる化け物だよ」

 恭介が指さした先、グラウンドの方を見ると、昨日俺にまたがっていた髪の長い化け物がいた。

「うわぁぁぁああ!」

「やっぱ見えてんじゃん。」

「昨日の夜俺にまたがってたんだよあいつ!てかなんで平然としてんだよ!」

「あれは害がないやつ。ただうるさいだけで。祓う?」

「害がない!?祓う?お前何言ってんの!?」

「とりあえず落ち着いてよ。まあ、簡単に言うと化け物!」

「見りゃ分かるよ、。」

「ああいう化け物を封印するのが俺ん家の家業なんだよ。」

「もう何言ってるか分かんねぇし、え、化け物近づいて来てね!?」

「見えるヤツ中々いねーよ?教えてやるからお前も祓えるようになれ。」

そうして、この田舎で俺は級友の恭介と化け物を封印する生活を始めた。。










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