異世界の孤児院より~やがて少女は旅に出る~
失われていく血と命はトクトクと染み出て、乾いた地面に吸い込まれてゆく。
少女の瞳は、その様子を呆然と見つめていた。
別世界からやってきた者は、愛を剥かれて地に堕ちる。
死に魅入られた少女を拾い上げたのは、孤児院を管理している老魔術師だった。
異世界の孤児院にて。体を癒された少女は、新たな生活を送ることになる。
彼女と生活を共にするのは、老魔術師と四人の少年少女たち。
そこに住む孤児らは心に深い傷を負いながらも、少女を愛し、慈しむ。
人として認められなかった獣人族の少年。
笑顔を剥がす願いを叶えた、哀れな少女。
肢体が腐り落ちる夢に侵さた空色の少女。
からっぽの世界を瞳に映す、嘘窓の少年。
死の向こう側を見据えた彼らが、生に価値を見出すとき。
――少女は遠い、旅に出る
少女の瞳は、その様子を呆然と見つめていた。
別世界からやってきた者は、愛を剥かれて地に堕ちる。
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――少女は遠い、旅に出る
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