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亡国王子、視察についていく 1
しおりを挟む「アールツナイ、視察に一緒に行こう」
「にゅ?」
今日のおやつの蒸しパンを食べてる時にフィアツェンが言い出した。
「アールツナイが言っていた『おんせん』が完成したらしい」
「えっ!」
お、お、おおおおお…温泉!?
「えと…あのね?あなほっただけとかそういう?」
「いや、アールツナイの教えてくれた『おんせん』は初代アレスゲーテ領主が記しているものと同じようなので、当時の資料を活用した。『ゆぶね』という大きな浴槽と石鹸で髪や体を洗う『あらいば』。魔石や鍛治師の作った部品をを利用した『しゃわー』や『すいどう』も設置した。そして『おんせん』と併設し、食事もできる宿屋も作ったぞ?どうだ?」
「あっ、はい…」
ドヤ顔だああああ。フィアツェンさん、どうして俺がらみの時だけ残念イケメンなのかなぁ…。
でも初代さん、ますます同じヒノモトから転移か転生した疑惑があるなあ。だって石鹸だよ、石鹸。俺、こっち来たばっかりの頃疑問にも思ってなかったけど、アレスゲーテって石鹸があるんだ。
「宿屋の厨房の従業員の選定があるんだが…」
モジモジしないで…。
「うん、いきたい!」
「そうか!うむ、行こう!」
わー、嬉しそうなイケメンも破壊力抜群だあ。ん?そういえばヴェルニおじいちゃん(ヴィドス父)が明後日から出張って言ってたのこれかあ。うんうん、楽しみだね!
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