やめてください! 私は壁の花でいたいんです!!(加筆修正版)
豪奢な薔薇が咲き乱れる薔薇の宮殿と呼ばれるリエステール宮殿。
レラージャ王国が誇る王族が住まうこの宮殿では今宵、舞踏会が開かれていた。
国中の年頃の貴族令嬢達が集められたこの夜会はレラージャ王国の第一王子であるセラムの婚約者を決めるためのもの。
令嬢たちは王子に見初められようと各々気合いを入れて今宵の夜会に望む中、アルマイン侯爵令嬢イリスは別の目的で今宵の夜会を楽しみにしていた。
それは美形男子(イケメン)達を鑑賞すること。
無類の面食いであるイリスは今日もクールな表情を浮かべ鼻の下を伸ばす。
「やっぱりイケメンは近くじゃなくて遠巻きに鑑賞するものよね!」
と今日も満足気にイケメンを眺め、壁の花を決め込む彼女に、声をかける存在があった。
「──素敵なお嬢様。私とダンスを踊ってくれませんか?」
何気なく振り返る彼女の目の前には、なんと今宵の主役である第一王子セラムの姿が。
イリスは困惑しながら即答する。
「いえ、結構です」
そのまま一目散に逃げる彼女を見て、セラムは薄く微笑む。
「見つけた。私の理想の婚約者」
──こうして、セラムとイリスの密かな攻防は始まったのである。
※小説家になろう様にも掲載しています。
大幅に加筆修正をしています。
レラージャ王国が誇る王族が住まうこの宮殿では今宵、舞踏会が開かれていた。
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