花月堂夜想譚
カクヨムコンテスト11ライト文芸部門・中間審査通過作 改稿版。
夜の路地にひっそりと暖簾を掲げる「花月堂」は、心に傷を抱えた人だけが辿り着ける甘味処。
謎めいた店主・神楽木花月が差し出すのは、客が過去の深い傷と向き合うための、その人だけの甘味だった。
だが、客を救い続ける花月自身は、千年前の傷に囚われたまま。
ショットバー「Abyss」を営む篁壮一郎は、花月堂では救えない「怨み」を抱えた客を迎え入れる。
彼もまた、花月を見守りながら、決して語ることのできない千年前の真相を抱え続けている。
甘味で人を救う男と、呪いで人の怨みを晴らす男。
幽玄な二つの店を舞台に、人ならざる二人の千年越しの誤解と、そこへ招かれる人々の人生が交差する、和風ゴシック幻想譚。
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