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22話
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「べろべろべろ。
パパはこっちだぞ。
ほれほれほれ。
パパはこっちだぞ、ミルドレッド」
アレキサンダー皇太子は初めての子供にデロデロになっています。
親バカそのものです。
後宮に来たときは、政務の事も社交の事も放り投げています。
そして一日中後宮に籠ろうとしています。
まあそれも仕方ありません。
待望の魔力を持った子供なのです
本当に魔力を持った子供が生まれるのか、内心の不安は相当なモノだったのです。
「アレク。
そろそろ政務に戻ってください。
このままではミルドのためになりませんよ。
私の地位も完璧ではないのです。
ミルドには早急に皇太孫の地位を領地を与えてやってください。
そうしてくださらないと、私は心配で次の子供を身籠る気にもなりません」
「分かった!
直ぐに何とかする。
だから子供を作らないなんて言わないでくれ」
アレクが慌てふためいています。
よほど私の言葉がこたえたのでしょう。
普段はあれほど戻りたがらない政務に急いで戻っていきました。
私の言葉は真実ではありませんが、嘘でもありません。
私を憎み蔑み、排除しようとする貴族士族がまだまだいるのです。
私の領地は増えていますが、それでも十分な兵力を蓄えられません。
信用信頼できる家臣達に直接領地と爵位を与えましたが、それでも十分ではないので、色々と手を打つ必要があるのです。
「アレク、皇太子と諸侯王を兼任できるように、皇帝陛下に強く要望してください。
このままでは内戦がおこるかもしれません。
未だに私に敵意を向ける貴族が多くいます。
貴族が皇太子妃と皇孫を殺す前例など、絶対に作ってはいけません」
「分かっている。
皇帝陛下が認めてくださらないなら、親衛隊を率いて貴族を討伐する」
今のアレクなら、本当に貴族討伐を始めかねません。
そのために私財を投入して私兵団を創設したのです。
着々と貴族領を攻め込む準備を整えています。
そんなアレクの事前準備と激怒を、皇帝陛下も恐れたようです。
これ以上私を蔑ろにして譜代貴族を優遇すると、アレクの怒りが皇帝陛下に向きかねないと考えたようです。
アレクは副都のある地方の諸侯王を兼任することになりました。
しかも今迄の皇太子領を領有し続けたままです。
その経済力と戦力は、有力貴族でも比較にならない大領となりました。
ミルドレッドは、0歳なのに皇太孫に立太子されました。
これでアレクに何があっても、ミルドレッドが皇位を継承することになります。
アレクの弟達が皇位を継承しようとすると、アレクとミルドレッドの二人を同時に殺さなければいけなくなりました。
私も動くことにしました。
私は皇国出身の貴族士族を心から信用信頼することができません。
アレクには忠誠を誓っても、私を切り捨てる可能性があるのです。
そこで少々腹立たしいですが、セントラスドネル王国を味方に加え、セントラスドネル王国出身の貴族士族を私の私兵に採用しました。
後は徐々に皇国の譜代貴族を潰していきます。
ミルドレッドのためならば、どのような非道も厭いません!
パパはこっちだぞ。
ほれほれほれ。
パパはこっちだぞ、ミルドレッド」
アレキサンダー皇太子は初めての子供にデロデロになっています。
親バカそのものです。
後宮に来たときは、政務の事も社交の事も放り投げています。
そして一日中後宮に籠ろうとしています。
まあそれも仕方ありません。
待望の魔力を持った子供なのです
本当に魔力を持った子供が生まれるのか、内心の不安は相当なモノだったのです。
「アレク。
そろそろ政務に戻ってください。
このままではミルドのためになりませんよ。
私の地位も完璧ではないのです。
ミルドには早急に皇太孫の地位を領地を与えてやってください。
そうしてくださらないと、私は心配で次の子供を身籠る気にもなりません」
「分かった!
直ぐに何とかする。
だから子供を作らないなんて言わないでくれ」
アレクが慌てふためいています。
よほど私の言葉がこたえたのでしょう。
普段はあれほど戻りたがらない政務に急いで戻っていきました。
私の言葉は真実ではありませんが、嘘でもありません。
私を憎み蔑み、排除しようとする貴族士族がまだまだいるのです。
私の領地は増えていますが、それでも十分な兵力を蓄えられません。
信用信頼できる家臣達に直接領地と爵位を与えましたが、それでも十分ではないので、色々と手を打つ必要があるのです。
「アレク、皇太子と諸侯王を兼任できるように、皇帝陛下に強く要望してください。
このままでは内戦がおこるかもしれません。
未だに私に敵意を向ける貴族が多くいます。
貴族が皇太子妃と皇孫を殺す前例など、絶対に作ってはいけません」
「分かっている。
皇帝陛下が認めてくださらないなら、親衛隊を率いて貴族を討伐する」
今のアレクなら、本当に貴族討伐を始めかねません。
そのために私財を投入して私兵団を創設したのです。
着々と貴族領を攻め込む準備を整えています。
そんなアレクの事前準備と激怒を、皇帝陛下も恐れたようです。
これ以上私を蔑ろにして譜代貴族を優遇すると、アレクの怒りが皇帝陛下に向きかねないと考えたようです。
アレクは副都のある地方の諸侯王を兼任することになりました。
しかも今迄の皇太子領を領有し続けたままです。
その経済力と戦力は、有力貴族でも比較にならない大領となりました。
ミルドレッドは、0歳なのに皇太孫に立太子されました。
これでアレクに何があっても、ミルドレッドが皇位を継承することになります。
アレクの弟達が皇位を継承しようとすると、アレクとミルドレッドの二人を同時に殺さなければいけなくなりました。
私も動くことにしました。
私は皇国出身の貴族士族を心から信用信頼することができません。
アレクには忠誠を誓っても、私を切り捨てる可能性があるのです。
そこで少々腹立たしいですが、セントラスドネル王国を味方に加え、セントラスドネル王国出身の貴族士族を私の私兵に採用しました。
後は徐々に皇国の譜代貴族を潰していきます。
ミルドレッドのためならば、どのような非道も厭いません!
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10話なのですが『アレキサンダー殿下』が『アレクサンダー殿下』になってます。
感想ありがとうございます。
今日中に直します。
政治ゲームになって来ましたね(* ̄∇ ̄*)命が掛かっているので遊び気分にはならないでしょうね( ̄~ ̄;)
感想ありがとうございます。
そろそろ完結です。
皇太子に溺愛される。×
メンヘラに粘着される。〇
感想ありがとうございます。