レビラト・シンデレラ

――現実はおとぎ話じゃない。
 
“キズモノ“、“呪われた令嬢“。
そう噂される男爵令嬢ソニア・エルナト。彼女は暗い闇の中を歩くように生きてきた。
 
そんなソニアに手を差し伸べ、闇へ光を灯したのは、伯爵家の次男として生まれた美しい青年。エドワード・アルファルド。
 
邪魔者は全て消えて、欲しいものを手にできる。そんなおとぎ話のように晴れやかに、ソニアは彼と結ばれた。
 
だが、二人を乗せた馬車が深い谷底へと落ち、ソニアはすべてを失うことになる。
 
エドワードを亡くしたソニアを捕らえ、すべてを与えたのは彼と同じ顔をした男だった。
ギルバート・アルファルド伯爵。エドワードの双子の兄で美しい彼とは違い、左頬に醜くひきつれた痕を持つ“傷の伯爵“。
 
ギルバートは亡き夫と同じ、深い冬の谷底のような、暗鬱な笑みを浮かべてソニアに告げる。
 
「私は……あいつのものは、なんだって欲しいんだよ。たとえ、力尽くで奪ってでもな」
「貴女は今日から、私の妻だ――ソニア」
 
寡婦が夫の兄弟と再婚するその契りは――レビラト婚と呼ばれる。



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◆「小説家になろう」にも同じ内容で投稿しています


小説コンクール(テーマ:西洋ロマンスファンタジー×結婚)に応募していましたが、一次選考で落選したためこちらで連載させていただきます
20話までは執筆済みなので改稿次第投稿します

拙作ですが思い入れがある作品なので
読んでいただけると嬉しいです!
もしよろしければ評価や感想をいただけるとさらに嬉しいです!!
よろしくお願いいたします
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