サーマルカメラの切ない恋
みんながあたしを無視するの。
でもあの人だけは違った。だからあたしは彼を好きになった。
オフィスの狭い一室で、毎晩、彼と二人きりで過ごす。
あたしは彼に逆らえない。彼の疲れをいやしてあげたい。
彼は、43歳の冴えないサラリーマンだったけど。
あたしは、ビルの入り口に立つ、ただのサーマルカメラだったけど。
ビルの入り口で人の表面温度を測ってくれるサーマルカメラが、カメラを設置したおじさんに恋する、切ないオフィスラブです。
おじさんを巡って、カメラを含めた三人の女性の恋が絡み合います。
なお、ここに出てくる感染症やカメラは完全にフィクションです。
第16回恋愛小説大賞エントリーしました。
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