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そして13歳になった頃、お祖父様からこれからリアム叔父様の家で生活するようにと言われました。リアム叔父様の家には私より3歳年上のお兄様がおります。とても優しく、いつも気にかけてくれる大好きなお兄様です。

そのルイスお兄様と一緒に教師から指導を受けるようにとのことでした。でも、確かお兄様は今年から学園での生活が始まるんじゃなかったかしら。
違和感は感じましたが、今のまま家で一人で勉強するのには限界があります。私が学園に入学するまであと3年しかありません。その間にもっと知識もマナーも身につけておかなければならないのです。こうして私は叔父様の家でお世話になることになりました。

この家の皆さんはとても優しく、リーシャ叔母様も私の事をとても大切にしてくれるのです。

私の母は私のことをこんな風に気にかけてくれたことなどありません。いえ、ナディアが母のお腹に宿るまでは気にかけてくれました。私の様子がおかしいとすぐに様子を見に来てくれていました。ですが、ナディアが生まれてからはそんなことはなくなってしまいました。
今思えば私はいらない子だったのでしょうね。だから叔父の家で生活することになったときでも、父も母も気にもしませんでした。
ナディアだけは「お姉様がいないと寂しい」だなんて言っていましたが、見送りには誰も現れませんでした。

私は学園を出たら家を出て生活をしたいです。
だから今はそうできるために必死に勉強し、知識を身につけるしかないのです。

そして叔父の家に来て驚いたことがありました。祖父が言っていた教師とはあの突然やめてしまった教師だったのです。
私はレティーナ先生に出来が悪いと思われていたのにまた教えてもらうなんて……
そう思って委縮していると、挨拶をした途端抱き着かれました。「別れの挨拶もできず姿を消す形になってしまってすみません。トーマス様に今すぐやめろと追い出されてしまって、どうしようもなく」そう、申し訳なさそうに言われました。お父様に追い出された?お父様は私の出来が悪いから苦痛でやめたと言っていました。ですが、「そんなことありえません。今まで教師もつけずに勉強していたのに、マリア様の知識量は素晴らしいです。それにとても正確に把握されておられ、学園でも1,2位を競う成績になることは間違いないでしょう」なんて言ってくれるんです。

あぁ、お父様は私に意地悪がしたかっただけなのね。だから……

なんだか家から出て、いろんなことが見えてくるととても虚しくなりました。どうして私は父と母の子として生まれてしまったんでしょう。そうでなければきっと皆が幸せだったのに。

私は学園に入学するまでの間必死に勉強しました。レオナルドたちも叔父の家に遊びに来てくれ、一緒に勉強したり遊んだり今まで以上に交流がありました。
家に招待することを許してくれた叔父様にも叔母様にも感謝しかありません。
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