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新しい生活に胸を踊らせて

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あまりにも大胆な発言に驚く。


自分からこんなことを慶都さんにお願いするなんて…


なんていやらしいの?


なんて淫らな女なの?


恥ずかしくてたまらないのに、でも…体は慶都さんを強く求めた。


『ああ、お望みどおりに』


ギリシャ彫刻のように美しい上半身に抱きしめられ、少し汗ばんだ胸板と私の胸がピッタリ重なる。


そして、次の瞬間、ぐっしょりと濡れた私の中が、ズシッと重くなり、どうしようもなく熱くなった。


同時に、なんとも言えない快感に襲われる。


『すっごく気持ち良い』


…私は…


慶都さんに抱かれて別人のようになる。


こんな淫らな自分がいることに初めて気付かされ、どうしようもなく恥ずかしいのに、嬉しくてたまらない。


何度も何度も体を揺さぶられ、激しく高揚していく感情。


もう、我慢なんて出来ない。


『ああ、ダメっ。そんなにされたら私…』


甘い甘い快楽の海、私はゆっくりとそこに堕ちていく。


『その可愛い声、もっと聞かせて。何度でも気持ち良くしてやるから』


『う、嬉しい…』


そんな会話をしている間も、慶都さんの責めに悶えた。


『彩葉…好きだ』


『私も、慶都…さん。はあっ、ダ、ダメ…っ!ああっ』


そう、誰にもこの興奮は味わえない。


世界でただ1人、私だけが知り得るこの腰が砕けそうになるような快感。


ひとつになれた喜びに浸りながら…私達は、当たり前のように最後にもう一度だけ最高のキスを交わした。


『彩葉を誰にも渡さない。絶対に離さない』


何度も耳元で囁かれる甘やかな言葉に酔いしれ、私の想いはますます強くなっていく。


ずっと片思いだと思ってた慶都さんと、今、私は十分過ぎるくらい深く心を通わせている。


この体も、全て慶都さんのもの。


私をあなたで支配して…


もう慶都さんなしでは生きていけない。


どうかこの時間が永遠であるようにと、心の底から願わずにはいられなかった。
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