幽閉妃ルドヴィカ

自分が幽閉されたのだと、ルドヴィカにもわかっていた。
王都から馬車で十日も揺られてきた、ここは北の王領である。

正妃を退き側妃になることを拒んだ。
それで離縁されても構わなかった。むしろ、そうしてくれたらよかったのに。

屋敷は元は某伯爵家の山荘で、血縁者が途絶えた最後の女伯爵が終の棲家にしていたという。

かつて、女伯爵が最後の日々を過ごした山間の山荘で、今は王太子に捨てられた妃が女主という名の囚われ人となったのである。

背後を覆う雪山と麓の要塞に阻まれた、凍てつく雪と氷に閉ざされた世界。

夫である王太子マクシミリアンは、ルドヴィカに逃げ場のない絶望を抱かせると知って、ここに封じ込めることを決めたのだろう。



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「間を置いて二度美味しい」とご笑覧下さいませ。

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❇100%妄想の産物です。妄想なので史実とは異なっております。

❇妄想遠泳の果てに波打ち際に打ち上げられた妄想スイマーによる寝物語です。
疲れたお心とお身体を妄想で癒やして頂けますと泳ぎ甲斐があります。

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