魔法使いは剣を握るしかない世界で
この世界では「魔法使い」は極端に稀少だ。
過去に自称者による大規模詐欺が横行したせいで、今や「魔法使いです」と言えばほぼ例外なく「また詐欺か」と冷笑される。
本物ですら、偏見の目から逃れるために力を封印せざるを得ない。
主人公・ゼロ(25歳)は、そんな世界で生きる本物の天才魔導士。
禁呪級の大魔法から精密な単体魔法まで極めた規格外の実力者だが、十年前に魔法を完全に封印。
以来、剣と盾を手に前衛戦士として地道に生きてきた。
ギルドでは「地味だけど堅実なタンク」としか評価されず、本人もそれで満足していた。
ある日、深層遺跡で単独素材採取中、Cランクパーティの生き残りである若い女性冒険者・ミリア(19歳)が、巨大魔獣「鉄棘竜」に追い詰められている現場に遭遇する。
仲間はすでに全滅し、ミリアは折れた短剣と最後のポーションだけを頼りに限界を迎えていた。
尾の一撃が振り下ろされようとした瞬間――
ゼロは咄嗟に封印を解き、十年ぶりに魔力を解放した。
「――殲滅光槍」(エクスティンクション・ランス)
純白の光槍が鉄棘竜を一瞬で蒸発させる。
遺跡が揺れるほどの魔力奔流に、ミリアは呆然と膝をつく。
「……本物の、魔法使い……?」
ゼロは即座に後悔し逃げ出そうとするが、ミリアは這いずって腕を掴む。
「待ってください! あんな魔法、初めて見ました……!
どうして隠してたんですか? 私、絶対に信じます。
あなたが本物だって、この目でわかったから……!
お願いです、私のパーティに来てください。
魔法使いだって、ちゃんと認められる場所にしましょう……!」
その出会いが、ゼロの「前衛しかやらない人生」を終わらせた。
ミリアを中心に集まる仲間たちは、「魔法使い=詐欺師」という常識を、ゼロという圧倒的な例外で少しずつ塗り替えていく――。
偏見と実力の狭間で揺れる天才魔導士が、信頼と絆を取り戻す
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尾の一撃が振り下ろされようとした瞬間――
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「……本物の、魔法使い……?」
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「待ってください! あんな魔法、初めて見ました……!
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お願いです、私のパーティに来てください。
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