次の丘まで
「愛人が子を身籠った。生まれたら、離れで育てる」
愛人の妊娠を告げた夫の言葉に、
伯爵夫人セリーヌは静かに家を出た。
雪の街道。旅籠の炉端。
そこで出会った侯爵家の男・アルムは、彼女を慰めようとはしなかった。
ただ、選ぶ権利を差し出した。
触れないまま覚えてしまう温度。
静かな言葉。
凍えた冬の街道で、少しずつ心を取り戻していく、
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