読切短編 きれいな世界
原因を消せば、結果も消える。
魔法使いのリオルは、病気や争いの「根そのもの」を除去する力を持つ。薬でも交渉でもなく、問題が発生した運命ごと消し去る。その力で、世界から苦しみが次々と消えていった。
ある朝、依頼人が来なくなった。
人々はリオルを知らない顔で通り過ぎる。「魔法使い」という言葉すら通じない。自分は鏡に映っている。存在はしている。なのに、何かが根本から欠けている。
問題がなければ魔法使いは要らない。魔法使いが要らなければ、魔法使いが生まれた原因も要らない——
論理の果てで、リオルは窓の外を見る。
争いも、病も、飢えもない、きれいな世界を。
これは救済の話か。消去の話か。
魔法使いのリオルは、病気や争いの「根そのもの」を除去する力を持つ。薬でも交渉でもなく、問題が発生した運命ごと消し去る。その力で、世界から苦しみが次々と消えていった。
ある朝、依頼人が来なくなった。
人々はリオルを知らない顔で通り過ぎる。「魔法使い」という言葉すら通じない。自分は鏡に映っている。存在はしている。なのに、何かが根本から欠けている。
問題がなければ魔法使いは要らない。魔法使いが要らなければ、魔法使いが生まれた原因も要らない——
論理の果てで、リオルは窓の外を見る。
争いも、病も、飢えもない、きれいな世界を。
これは救済の話か。消去の話か。
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