名前のない灯り


聖女だった。

――たった一人、救えなかった。

その結果、すべてを失った。

地位も、名前も、居場所も。

誰も責めないまま、ただ“無関係な存在”として切り捨てられる。

それが、一番きつかった。



もう助ける資格なんてない。

そう思った。

それでも――

目の前で苦しむ人を、見捨てられなかった。



完璧じゃない。

正しくもない。

それでも、自分で選んで手を伸ばす。



これは、

“聖女ではなくなった少女”が

もう一度、誰かを救えるようになるまでの物語。


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