4 / 72
弟はとっても可愛いの
しおりを挟む
彼等の好きって意味をちゃんと理解してからは功刀の言葉を素直に聴けるようになった。
それからは、何でも話す事にしている。
男子校だからと一線引いていたが、功刀には抵抗が無くなった。
「俺の弟はスッゴク可愛いの、そこら辺の女の子より」
「うん、それで」
なんでそんなに興味ないんだ、俺の弟の事なのに。
「そんな可愛い弟がこの学校に入りたいって言うんだよ、どうしよう」
「別に良いんじゃないの?」
どうしてそんなどうでもよさげに答えるかな、あんな可愛い子がこんな獣の巣窟に来たら大変な眼に合ってしまうかもしれないのに。
俺は自分のことを理解しているつもり。
男としては身長は168cmと低めで黒髪黒目。
幼い頃から女の子に間違えられ今でも男の人からナンパされることもある。
それが嫌で外ではあまり表情を見せないように、特に笑顔は見せないようにしてきた。
俺はちゃんと自衛出来ている。
だけど天使のように可愛い弟の凛は常に笑顔で素直なの、たまに小悪魔になって俺の心臓を鷲掴みにする。人を疑うこともなく皆に優しく出来ちゃう良い子なんだよ。凛の事を知らないからそんな風に言えるんだ。
凛の事をもっとよく知ったら落ち着いてはいられない。
「真面目に聞いて、俺の弟は本当に可愛いんだから」
「そんなに嫌なら、うちの学校に来るなって言えばいいだろう」
なんで?どうして?
いつも冷静な男とは思っていたけど冷たすぎない?
確かにうちの学校に入学なんてしなければ避けられる問題だけどそう言うことじゃないよね。
もしうちの学校に来なかったら凛と一緒に登校出来なくなっちゃう。
そんなのダメダメダメ。
可愛い凛と二年間は一緒に登校するんだから。
この一年だって必死に我慢して耐えてるのに。
「なっ、そんな酷いこと言えるわけ無いだろう。俺と同じ学校通うんだって毎日必死に勉強してるのに、どうしてそんな冷たいこと言えるんだよ」
「まだ、受かるか分からないのに心配しても仕方ないだろっ。それに合格したら瀬里崎君が教えてあげればいいだろう。弟君もお兄ちゃん大好きみたいだから、お兄ちゃんの言うことは聞くでしょ」
功刀の言っていることは正しい。
けど、合格してからじゃ遅いかもしれない。
今から対策考えないと。
凛がうちの学校不合格になるなんてそんな悲しいこと考えたくない。
凛が泣く姿なんか想像もしたくない。
「聞くよ、凛はとっても素直ないい子だから」
「あーそうなの。なら心配ないね」
「だから、心配有りまくりなの。真面目に聞いて」
入学当初はあまり表情を変えずお人形のように認識されていたが、最近の瀬里崎は功刀に対してだけは色んな表情を見せるようになった事で陰で更に熱狂しているものや隠し撮り写真が賑わってもいる。
今も必死に功刀にすがり付く姿を多数の生徒が盗み見ていることに全く気付いていないどころか、来年には可愛い弟が入学するかもしれないと要らぬ情報を与えてしまったことに本人は知るよしもない。
それからは、何でも話す事にしている。
男子校だからと一線引いていたが、功刀には抵抗が無くなった。
「俺の弟はスッゴク可愛いの、そこら辺の女の子より」
「うん、それで」
なんでそんなに興味ないんだ、俺の弟の事なのに。
「そんな可愛い弟がこの学校に入りたいって言うんだよ、どうしよう」
「別に良いんじゃないの?」
どうしてそんなどうでもよさげに答えるかな、あんな可愛い子がこんな獣の巣窟に来たら大変な眼に合ってしまうかもしれないのに。
俺は自分のことを理解しているつもり。
男としては身長は168cmと低めで黒髪黒目。
幼い頃から女の子に間違えられ今でも男の人からナンパされることもある。
それが嫌で外ではあまり表情を見せないように、特に笑顔は見せないようにしてきた。
俺はちゃんと自衛出来ている。
だけど天使のように可愛い弟の凛は常に笑顔で素直なの、たまに小悪魔になって俺の心臓を鷲掴みにする。人を疑うこともなく皆に優しく出来ちゃう良い子なんだよ。凛の事を知らないからそんな風に言えるんだ。
凛の事をもっとよく知ったら落ち着いてはいられない。
「真面目に聞いて、俺の弟は本当に可愛いんだから」
「そんなに嫌なら、うちの学校に来るなって言えばいいだろう」
なんで?どうして?
いつも冷静な男とは思っていたけど冷たすぎない?
確かにうちの学校に入学なんてしなければ避けられる問題だけどそう言うことじゃないよね。
もしうちの学校に来なかったら凛と一緒に登校出来なくなっちゃう。
そんなのダメダメダメ。
可愛い凛と二年間は一緒に登校するんだから。
この一年だって必死に我慢して耐えてるのに。
「なっ、そんな酷いこと言えるわけ無いだろう。俺と同じ学校通うんだって毎日必死に勉強してるのに、どうしてそんな冷たいこと言えるんだよ」
「まだ、受かるか分からないのに心配しても仕方ないだろっ。それに合格したら瀬里崎君が教えてあげればいいだろう。弟君もお兄ちゃん大好きみたいだから、お兄ちゃんの言うことは聞くでしょ」
功刀の言っていることは正しい。
けど、合格してからじゃ遅いかもしれない。
今から対策考えないと。
凛がうちの学校不合格になるなんてそんな悲しいこと考えたくない。
凛が泣く姿なんか想像もしたくない。
「聞くよ、凛はとっても素直ないい子だから」
「あーそうなの。なら心配ないね」
「だから、心配有りまくりなの。真面目に聞いて」
入学当初はあまり表情を変えずお人形のように認識されていたが、最近の瀬里崎は功刀に対してだけは色んな表情を見せるようになった事で陰で更に熱狂しているものや隠し撮り写真が賑わってもいる。
今も必死に功刀にすがり付く姿を多数の生徒が盗み見ていることに全く気付いていないどころか、来年には可愛い弟が入学するかもしれないと要らぬ情報を与えてしまったことに本人は知るよしもない。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
417
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる