じっさま転生。

 何よりも、孫娘が大事だった。

 孫娘を突飛ばし、止まらないトラックから身を投げ出して庇った。

 こんなに慌てたのも、走ったのも久しぶりのことで、膝が痛いし、胸が苦しい。

 こんな老いぼれの命一つで、孫娘を助けられるなら安いものだ。

 願いが叶うなら、突飛ばしたことを謝りたい。痛かったじゃろ。

 しかしいくら待っても痛みを感じない。それどころか、体が軽い。

 ワシはもう天国にいるんじゃろうか?

 急な睡魔に襲われ、目を覚ますと。

 小さき手の平と、赤子の鳴き声に驚いた。

 なんじゃ、これがワシ?
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