僕の宝具が『眼鏡』だったせいで魔界に棄てられました ~地上に戻って大人しく暮らしているつもりなのに、何故か頼られて困ります~
この世界では、三歳を迎えると自身だけが使える『宝具』が出現する。グーブンドルデ王の血を引くゲイルにもその日が訪れた。武功に名高い公や臣下が集まる中、ゲイルに現れた『宝具』は『眼鏡』であった。強力な炎を纏う剣や雷の雨を無数に降らせる槍、気象を自在に操る杖など強力な『宝具』を得ていた兄や姉に比べてゲイルの『眼鏡』など明らかに役に立たないどころか、『宝具』と呼ぶことさえ疑問に思われるほどの存在だった。『宝具』はその者の才を具現化した物。国王はそんなゴミを授かる無能が自分の子だということが恥ずかしいと嘆き、自身を辱めた罰だとゲイルの眼前で母を殺しゲイルを魔界に棄ててしまう。
そうして闇に包まれた魔界に棄てられたゲイルだったが、初老の男性エルフと初老の女性ドワーフに出会う。そしてその二人はゲイルが持つ『宝具』の真のチカラに気がついた。
そのチカラとは魔法の行使に欠かせないマナ、そして人の体内を流れるチャクラ、その動きが見えること。その才に多大な可能性を見出した二人はゲイルを拾い育てることになるのだが……
それから十余年ばかり過ぎたとある日のこと。ゲイルは地上へと戻った。
だが、ゲイルは知らなかった。自分を拾ってくれた二人の強さを。そして彼らの教えを受けた自身の強さを……
そして世界は知らなかった。とんでもない化け物が育ってしまっていたということを……
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