300年生きた老人アル。
80年前。
王都中央広場で、両親を処刑された一人の青年がいた。
その青年――アル・ナガセは、やがて王国への復讐を果たそうとする。
三首の竜となり、巨人となり、故郷ラテール王国の王都を八割破壊したのだ。
しかし、王国を守るために立ちはだかった勇者との戦いの果てに、彼は「死んだ」――
そう、世界では語られている。
だが。
気が付けばアルは生きていた。
肉体は老いることなく、死ぬこともできないまま。
それから80年。
人々に「災厄」と恐れられた男は、王都から離れた小さな町で、孫のレナと少年シャルルと共に静かに暮らしていた。
二人の学費を稼ぐため、アルはレナ、シャルル、そして女冒険者ミクトとパーティを組み、冒険者として魔族討伐を行っている。
かつて王都を壊滅させた魔法ではない謎の力
《アンタラ》を駆使して。
だが、どれほど時間が経っても忘れられない光景がある。
泣きながら自分の名を呼んだ、勇者の姿。
そしてその勇者は――
かつてアルが最も愛した人物だった。
かつて王都を壊滅させた、三百年を生きる“死ねない男”。
王国の人々、そして過去と向き合いながら、
彼は再び世界と関わり、未来を創るために今日も生きていく。
これは、三百年を生きる一人の男と、未来を歩く者たちの物語。
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だが。
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