呪われ勇者と虚空の狩人たち
辺境・フィントゥアの地は、豊かな土地のはずだった。
それなのに、このごろはさっぱり振るわない。
何があったのかといえば、秋も終わりの冷たい空を駆け巡る、「荒ぶる狩人」が現れたのだった。
それを率いるのは、前の領主の娘の幽霊だという。
畑はすっかり荒らされ、冬を越せるかどうかも分からない。
夜の宿屋にやってきては、酒場で愚痴を交わす百姓たち。
それを見かねた宿屋の若い主は、天秤棒を片手に幽霊退治を買って出る。
この男も、近頃やってきた流れ者。
その正体は、知る人ぞ知る、凄腕の冒険者だった。
無傷のオスタ……。
魔王の片手を切り落としたとも噂される、若き勇者。
それがなぜ、宿屋の主などをしているのか。
辺境の幽霊騒ぎが、その謎を語る。
それなのに、このごろはさっぱり振るわない。
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