静かな悪戯 ― Just one touch.―

触れてはいけないはずの手、
それでも、その手は 差し伸ばされた--


古書と紅茶を愛する彼は、
ただ静かに、人間の世界を眺めていた。
触れることも、救うこともなく。

けれどある日、
その“はず”だった手が、ふと差し出される。

相手は、かつて同じ側にいた青年。
もう戻れない場所から、誰かを救おうとしていた者。

一言だけ残されたメモ。
そこには、たったひとこと――

「thanks」


それは、始まりの夜。

触れてはいけない者同士が、静かに繋がる、
ある一夜の物語。


※本作は、本編を知らなくても読める独立短編です。

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