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「そうなんですか!さすがですわ!」

ナルシーさんは、奥さんと性格が似ていて助かった。

褒めちぎった話を少しして、当主が(少しだけご機嫌。私をまだ少し疑っている)私と二人で話したいと言い出した。

私は心の中でガッツポーズ。

いけいけ、腹黒女子!!

「君には、よくないうわさが流れているが、そうでないことが分かったよ。悪かったね」

「いえいえ。当主や、奥様。それに、ナルシー様が、想像以上な方々でして、王家と一番つながりがあるので、とても嬉しいですわ」

王家と一番近い貴族なんてないが、とりあえずそういうことにしておけばいい。

「ははは!そうだな。我が家は、よくコンタクトをとっていたが、断られることが多いのだ」

「それは単純に忙しいからですわ。どんな人でも、当主様と話すのが嫌いな人なんていません」

主に殿下だけど。

「そうかいそうかい。これからはコンタクトを少なめにしておくよ。君が殿下と結婚したら、私たちも呼んでくれないか?」

「もちろんですわ。もし客を呼んでいいのなら、ぜひ特等席に来てくださいませ」

「そうだな。ありがたい」

それで、他愛のない話をし、ケンタイヤ家を後にした。



「まさか、ケンタイヤ家に行っていたわけではないだろうな」

帰って来るや否や、門でリードさんが待ち構えていて、尋問される。

悪役令嬢復帰。

「あら。また私たちの行動範囲を調べだすの?変な性格しているのね。いっておくけれど、さすがにあそこまでこってり言われていくバカではないわよ。行きましょう、ナナ」

何とか乗り切ったー。

どうやら、信じてくれたらしい。もとはいい人みたいだしね。
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