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国へ帰るお金が貯まった

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*更新二年ぶりです。すみません、読んで貰えましたら嬉しいです。

チチチ…太陽の日差しが窓のカーテンの隙間から光が差し俺は眩しさで目が覚めた。

「……ん~…ううっ……くっ……」

ゴソゴソとベッドで眠っていた俺は、身体を動かしたが誰かの腕が邪魔で動けない……

「……はぁ~~っ……」

横向きに寝ていた俺の身体を、後ろで寝ている奴の腕が邪魔な為俺はその腕をゆっくりと俺の身体から離そうとした時、ガシッ!と俺に抱き付き驚いて声が出なかった……

「朝の挨拶も無しで俺から離れるのか?」
「っ……お、御早う御座います……グレイ皇子…」
「ああ、おはようレンぐっすり眠れたか?」
「眠れるわけ無いだろう!一晩中付き合わされて……このクソ皇子」
「クククク、毎日聞いても飽きないな俺の事をそんな風に呼ぶのはお前だけだな」

クスクスと笑うグレイ皇子が俺の身体をギュッと抱き締め耳元で話し出した。

「レン、国へ帰りたいか?」
「あ?帰りたいに決まっているだろう、両親には手紙のやり取りはしているけど…その為に毎日あんたを捕まえるのに必死なんだよ!まだ国に帰る程のお金は貯まっていない」
「……そうだな」
「?」

俺の身体を抱き締めていた腕が離れ、ゴソッとベッドから身体を起こしガウンを着るグレイ皇子に、俺はいつもと違うグレイ皇子に首を傾げていた。
(先に起きるなんて珍しいな…いつもは俺が先に起きるのに……)
ガウンを着替え終えたグレイ皇子が書斎の机の側に行き、鍵を掛けていた音が鳴り引き出しを開けると封筒を取り出し、ベッドの上にまだいる俺の側に来ると封筒を俺に渡した。

「なんですか?この封筒は?」
「お前に渡す分だ封筒の中を見ると良い…」
「……はぁ」

俺は封筒の中を見て驚いた!束に成った札束が入っていた。

「こ……このお金は……?」
「お前の取り分だ。この一年間俺の側に仕えていたお前のお金だ」
「……」

俺は突然の事で驚き、国に帰ってお釣りがある程のお金に何故か直に喜べなかった…





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