転生してまで俺の後を追いかけるのは止めろ～父様と僕は兄弟でした～

３９

王様と俺は噴水広場の芝生の上で座り行き交う人々を眺めながらユリーナ母さんとリン姉が来るのを待っていた。
「待ち合わせ場所に人を待っというのも良いものだな…」
「……王妃様とはなかったのですか？」
「…若い頃の王妃は私に寄ってくる女を見るのを嫌がり一緒に待ち合わせ…という事は合ったが…私が王妃を待っている時に女達が集まってのそれを見た王妃が怒りだしその場で何故か私が王妃から平手打ちに合い１ヶ月口も聞いてくれない時があっての…その時は王妃の機嫌を直すのに必死だった……その事があり別々に行動を取る事を止め一緒に居るようにしたのだ」
はぁ…と昔を思い出したように王様はため息を吐いていた。
「あの……良かったら食べませんか？」
王様の隣に座っていた女性が王様に声を掛けていた。
「ああ、有難う…カイト食べるかい？」
女性は王様にクッキーのお菓子を渡していた。
「お子さんカイトちゃんと言うんですね、可愛い～っ珍しい瞳をしているんですね」
「ああ…この子は特別何だよ…カイト、クッキーお姉さんから貰ったからお礼を言って…」
「有難う御座います……」
俺は袋事クッキーを貰い、こんなに貰って良いのか？と俺はクッキーを貰った女性を見上げた。
「どういたしまして、ふふっ、あの…ここには良く来るのですか？」
「そうだね……久しぶりに来たと思う…何年ぶりだろうか」
「そんなに来られてなかったのですね」
女性は笑顔で楽しそうに王様と話し王様も女性に応えるかのように笑顔で話しを続けていた。
俺は女性から貰ったクッキーを食べ２人の笑い合う会話を聞いていた。
彼女が何故袋事クッキーを俺に渡したのか分かっていた。
子供の俺が２人の間に入らない為に俺にクッキーを渡したのだ。
「ええっ！？３５歳何ですか？若く見えます２０代に見えました」
「ハハハ…そうかい有難う、君も若いよ」
「酷いです。私まだまだ若いんですから」
女性は楽しく話し掛け王様の腕に抱き着き胸を腕に当てているように見えそれに気づいた王様は然り気無く女性から体を離していた。
「済まないが…余り体を着けるものでは無いよ」
「あ……ご免なさい…つい、楽しくて…あの…もしご迷惑で無かったら私も一緒に付いて行っても良いですか？」
「え？」
「は？」
俺は思わず驚き「は？」と言ってしまった。
「あ、それは無理だと思う……」
話の途中ユリーナ母さんとリン姉が買い物から戻り俺と王様の側に走って来た
「カイちゃ～んただいま！」
「リン姉様お帰り」
リン姉が俺に抱き着きギュッと抱き締めてただいまの挨拶をしていた。
その離れた場所でユリーナ母さんが王様に頭を下げて待たせた事に礼をしていた。
「御待たせ致しました。カイちゃんを見て頂き有難う御座います。待たせてしまったのでしょうか？」
「いや、大丈夫だそんなには待っては居ない」
王様はユリーナ母さんに微笑みまるで本当の家族のように和んでいた。
「……」
その様子をさっきまで王様と楽しく話しをしていた女性は自分が入る隙が無いと思い王様に挨拶をしていた
「すみません…私勝手な事ばかり言いました…あの……楽しかったです。帰ります…」
「……ああ、済まなかった。私も楽しかったよ有難う……」
女性は王様に頭を下げると人混みに紛れて行ってしまった。
「あの…王様お知り合いの方でしたら私…お邪魔を…」
「いや、カイトにクッキーをくれた優しいお姉さんだよ…なぁカイト…」
「え？……あ、はい…」
いきなり王様が俺に声を掛けて来た為あやふやな返事をしてしまった。
「あーっ、本当だ、カイちゃんクッキー持ってる良いなーっ」
「クスッ、リン姉様の分もあるよ」
「え！本当、カイちゃん大好き」
「うあっ！？」
ギュッとリン姉が俺を抱き締めて来た為俺は驚き噴水の前を行き交う人々の中で俺は顔を見上げ目を見開いて驚いていた。
「……父様？」
人ごみに紛れ見慣れた容姿に黒い騎士服を身に纏い１人歩いて居る姿を見掛けていた。