呪われた令嬢の魔犬ライフ 第2章
侯爵令嬢クロエ・ハートフィリアは、王国唯一の公爵家の嫡男ロイドとの婚約が決まった。
絶世の美青年にして、若くしてソードマスターの称号を持つ〝完璧な婚約者〟。
誰もが羨む幸せな未来――のはずなのに。
「……刺激が足りない」
決められた結婚と、何十年先まで想像できてしまう人生に、クロエは退屈していた。
そんなある日。
家族に隠れて冒険者として活動していたクロエは、好奇心から未探索のダンジョンへ潜入。そこで見つけた古代の石像を持ち帰り、刻まれた古代語を読み上げてしまう。
その結果――封印されていた〝魔犬の魂〟と融合してしまった!
目覚めたクロエには、犬耳と尻尾が生え、牙と爪は鋭くなり、五感や身体能力まで人間離れしたものへ。
しかも変わったのは身体だけではなかった。
日に日に強くなっていく〝獣の本能〟が、侯爵令嬢として培った十八年間の常識を容赦なく壊していく。
このままでは、本当に人間ではなくなってしまうかもしれない。
家族を巻き込むことを恐れたクロエは、正体を隠して王都を脱出。
人間へ戻る方法を探すため、一人の冒険者として辺境を目指すことになる。
ところが――。
「……あれ? 獣として自由に生きるのも、意外と悪くないかも?」
人間としての理性と、日に日に強くなる獣の本能。
その狭間で揺れながら、クロエは初めて〝自分で選ぶ人生〟を歩き始める。
一方、王都では突然消えたクロエを追い、〝完璧な婚約者〟ロイドの隠された執着も暴走し始めて――?
退屈な人生に刺激を求めた侯爵令嬢の、犬耳と尻尾に振り回される、ちょっと野性的な辺境スローライフ!
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