わたしにはもうこの子がいるので、いまさら愛してもらわなくても結構です。
伯爵令嬢のリネットは、婚約者のハワードを、盲目的に愛していた。友人に、他の令嬢と親しげに歩いていたと言われても信じず、暴言を吐かれても、彼は子どものように純粋無垢だから仕方ないと自分を納得させていた。
けれど。
「──なんか、こうして改めて見ると猿みたいだし、不細工だなあ。本当に、ぼくときみの子?」
他でもない。二人の子ども──ルシアンへの暴言をきっかけに、ハワードへの絶対的な愛が、リネットの中で確かに崩れていく音がした。
けれど。
「──なんか、こうして改めて見ると猿みたいだし、不細工だなあ。本当に、ぼくときみの子?」
他でもない。二人の子ども──ルシアンへの暴言をきっかけに、ハワードへの絶対的な愛が、リネットの中で確かに崩れていく音がした。
あなたにおすすめの小説
【完結】殿下、自由にさせていただきます。
「出て行ってくれリルレット。王宮に君が住む必要はなくなった」
その言葉と同時に私の五年間に及ぶ初恋は終わりを告げた。
アルフレッド殿下の妃候補として選ばれ、心の底から喜んでいた私はもういない。
髪を綺麗だと言ってくれた口からは、私を貶める言葉しか出てこない。
見惚れてしまう程の笑みは、もう見せてもくれない。
私………貴方に嫌われた理由が分からないよ。
初夜を私一人だけにしたあの日から、貴方はどうして変わってしまったの?
恋心は砕かれた私は死さえ考えたが、過去に見知らぬ男性から渡された本をきっかけに騎士を目指す。
しかし、正騎士団は女人禁制。
故に私は男性と性別を偽って生きていく事を決めたのに……。
晴れて騎士となった私を待っていたのは、全てを見抜いて笑う副団長であった。
身分を明かせない私は、全てを知っている彼と秘密の恋をする事になる。
そして、騎士として王宮内で起きた変死事件やアルフレッドの奇行に大きく関わり、やがて王宮に蔓延る謎と対峙する。
これは、私の初恋が終わり。
僕として新たな人生を歩みだした話。
【完結】私が貴方の元を去ったわけ
「貴方を……愛しておりました」
国の英雄であるレイクス。
彼の妻––リディアは、そんな言葉を残して去っていく。
離婚届けと、別れを告げる書置きを残された中。
妻であった彼女が突然去っていった理由を……
レイクスは、大きな後悔と、恥ずべき自らの行為を知っていく事となる。
◇◇◇
プロローグ、エピローグを入れて全13話
完結まで執筆済みです。
久しぶりのショートショート。
懺悔をテーマに書いた作品です。
もしよろしければ、読んでくださると嬉しいです!
【完結】貴方の傍に幸せがないのなら
「みすぼらしいな……」
戦地に向かった騎士でもある夫––ルーベル。
彼の帰りを待ち続けた私––ナディアだが、帰還した彼が発した言葉はその一言だった。
彼を支えるために、寝る間も惜しんで働き続けた三年。
望むままに支援金を送って、自らの生活さえ切り崩してでも支えてきたのは……また彼に会うためだったのに。
なのに、なのに貴方は……私を遠ざけるだけではなく。
妻帯者でありながら、この王国の姫と逢瀬を交わし、彼女を愛していた。
そこにはもう、私の居場所はない。
なら、それならば。
貴方の傍に幸せがないのなら、私の選択はただ一つだ。
◇◇◇◇◇◇
設定ゆるめです。
よろしければ、読んでくださると嬉しいです。
私の療養中に、婚約者と幼馴染が駆け落ちしました──。
素適な婚約者と近く結婚する私を病魔が襲った。
彼の為にも早く元気になろうと療養する私だったが、一通の手紙を残し彼と私の幼馴染が揃って姿を消してしまう。
どうやら私、彼と幼馴染に裏切られて居たようです──。
(1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。最終回の一部、改正してあります。)
【完結】次期王太子妃は貴方と離れることを所望しております
「もういいわ」
次期王太子妃である私の冷たく吐いた言葉に、周囲の文官たちは言葉を失う。
私の怒りを皆が悟ったのだろう。
なのに言葉をかけた当人––––王太子のキースは気付く素振りもない。
「彼女に会いに行って、いいのか?」
「気にせず行ってください」
告げた言葉に、部屋にいた文官や王城使用人の顔が凍ったのが分かった。
傍に控える騎士も、思わず互いの顔を見合わせている。
皆、分かっている。
怒鳴られる方がマシだ、泣かれる方が救いがある。
『もういい』に込められた意味は、諦めだということに。
「……アイシャ、本当にいいのか?」
キースの足は、もう出口を向いている。
私ではなく、別の女性に会いにいくために……
「えぇ、どうぞ……好きになさってください」
「……すまない。次は埋め合わせをする!」
出て行くキースの背に、そっと告げる。
「もう、次なんてないわよ」
その言葉は、走りゆく王太子に届くことはなかった。
私は覚悟を固める。
半生をかけて支え続けてきた、彼のために尽力してきた。
その努力が軽んじられるのならば。
もう……この座に居る必要はないと。
言い訳は結構ですよ? 全て見ていましたから。
私の婚約者は別の女性を好いている。
学園内のこととはいえ、複数の男性を侍らす女性の取り巻きになるなんて名が泣いているわよ?
婚約は破棄します。これは両家でもう決まったことですから。
邪魔な婚約者をサクッと婚約破棄して、かねてから用意していた相手と婚約を結びます。
新しい婚約者は私にとって理想の相手。
私の邪魔をしないという点が素晴らしい。
でもべた惚れしてたとか聞いてないわ。
都合の良い相手でいいなんて……、おかしな人ね。
◆本編 5話
◆番外編 2話
番外編1話はちょっと暗めのお話です。
入学初日の婚約破棄~の原型はこんな感じでした。
もったいないのでこちらも投稿してしまいます。
また少し違う男装(?)令嬢を楽しんでもらえたら嬉しいです。
【完結】五年苦しんだの、次は貴方の番です。~王太子妃は許す気はありません~
「フィリア、頼む」
私の名前を呼びながら、彼が両膝を地面に落とす。
真紅の髪に添えられた碧色の瞳が、乞うように私を見上げていた。
彼––エリクはハーヴィン王国の王太子であり、隣国のシルヴァン国の王女の私––フィリアは彼の元へ嫁いだ。
しかし嫁いだ先にて……私は『子が産めない』身である事を告げられる。
絶望の中でエリクは、唯一の手を差し伸べてくれた。
しかし待っていたのは苦しみ、耐え続けねばならぬ日々。
『子が産めない』私は、全ての苦痛を耐え続けた……全ては祖国の民のため。
しかし、ある事実を知ってその考えは変わる。
そして……
「頼む。俺と離婚してほしい」
その言葉を、他でもないエリクから告げさせる事が叶った。
実り叶ったこの瞬間、頭を落として頼み込むエリクに、私は口元に微笑みを刻む。
これまで苦しんできた日々、約五年。
それがようやく報われる。
でもね、許す気はない。
さぁ、エリク。
『次は貴方の番です』
◇◇◇◇
ざまぁを多めにしたお話。
強い女性が活躍する爽快さを目指しております。
読んでくださると嬉しいです!
【完結】白い結婚を終えて自由に生きてまいります
––アロルド、私は貴方が結婚初日に告げた言葉を今でも覚えている。
忘れもしない、あの時貴方は確かにこう言った。
「初めに言っておく、俺達の婚姻関係は白い結婚として……この関係は三年間のみとする」
「白い結婚ですか?」
「実は俺には……他に愛する女性がいる」
それは「公爵家の令嬢との問題」を理由に、三年間だけの白い結婚を強いるもの。
私の意思を無視して三家が取り決めたものであったが、私は冷静に合意を決めた
――それは自由を得るため、そして『私自身の秘密を隠すため』の計算でもあった。
ところが、三年の終わりが近づいたとき、アロルドは突然告白する。「この三年間で君しか見えなくなった。白い結婚の約束をなかったことにしてくれ」と。
「セシーリア、頼む……どうか、どうか白い結婚の合意を無かった事にしてくれ」
アロルド、貴方は何を言い出すの?
なにを言っているか、分かっているの?
「俺には君しかいないと、この三年間で分かったんだ」
私の答えは決まっていた。
受け入れられるはずがない。
自由のため、私の秘密を守るため、貴方の戯言に付き合う気はなかった。
◇◇◇
設定はゆるめです。
とても強い主人公が自由に暮らすお話となります。
もしよろしければ、読んでくださると嬉しいです!