王太子妃候補を辞めたら、殿下は招待状ひとつ出せないようです
地味で可愛げがないから、婚約破棄?
「わかりましたわ、フレデリック殿下。では私は、王太子妃候補としての仕事からも手を引かせていただきます」
侯爵令嬢クラリエッタに切り捨てられたその日から、王宮は少しずつ狂い始める。
招待状は乱れ、席次は崩れ、茶会はぎこちなく綻んでいく。
――王太子は、まともな招待状ひとつ出せなかった。
彼女が担っていたのは、ただの補佐ではない。
王宮の社交と体面、そのものだったのだ。
そして、そんな彼女の価値を最初から見抜いていた第二王子ロレンツが、静かに手を差し伸べる。
婚約破棄された侯爵令嬢の、実務ざまぁと再評価の物語。
※複数のサイトに投稿しています。
「わかりましたわ、フレデリック殿下。では私は、王太子妃候補としての仕事からも手を引かせていただきます」
侯爵令嬢クラリエッタに切り捨てられたその日から、王宮は少しずつ狂い始める。
招待状は乱れ、席次は崩れ、茶会はぎこちなく綻んでいく。
――王太子は、まともな招待状ひとつ出せなかった。
彼女が担っていたのは、ただの補佐ではない。
王宮の社交と体面、そのものだったのだ。
そして、そんな彼女の価値を最初から見抜いていた第二王子ロレンツが、静かに手を差し伸べる。
婚約破棄された侯爵令嬢の、実務ざまぁと再評価の物語。
※複数のサイトに投稿しています。
あなたにおすすめの小説
「代わりはいくらでもいる」と言われたので、私は消えました。——お茶会ばかりしていた私が何をしていたのか、ご存じないようで
下級貴族出身の私は、伯爵家に嫁いでから、ひたすらにお茶会を重ねてきた。
それはすべて、この家を支えるためのものだった。
けれど夫は、それを「無駄な遊び」と切り捨てる。
「代わりはいくらでもいる」と。
だから私は、何も言わずに去った。
——その日から、伯爵家は静かに崩れ始める。
お茶会で築いていたものが何だったのか、誰も知らないまま。
「お幸せに」と微笑んだ悪役令嬢は、二度と戻らなかった。
王太子から婚約破棄を告げられたその日、
クラリーチェ=ヴァレンティナは微笑んでこう言った。
「どうか、お幸せに」──そして姿を消した。
完璧すぎる令嬢。誰にも本心を明かさなかった彼女が、
“何も持たずに”去ったその先にあったものとは。
これは誰かのために生きることをやめ、
「私自身の幸せ」を選びなおした、
ひとりの元・悪役令嬢の再生と静かな愛の物語。
『お前が運命の番だなんて最悪だ』と言われたので、魔女に愛を消してもらいました
竜族の王子フェリクスの成人の儀で、侯爵令嬢クロエに現れたのは運命の番紋。けれど彼が放ったのは「お前が番だなんて最悪だ」という残酷な言葉だった。
異母妹ばかりを愛する王子、家族に疎まれる日々に耐えきれなくなったクロエは、半地下に住む魔女へ願う。「この愛を消してください」と。
恋も嫉妬も失い、辺境で静かに生き直そうとした彼女のもとに、三年後、王宮から使者が現れる。異母妹の魅了が暴かれ、王子は今さら真実の愛を誓うが、クロエの心にはもう何も響かない。愛されなかった令嬢と、愛を取り戻したい竜王子。番たちの行く末は――。
婚約破棄に、承知いたしました。と返したら爆笑されました。
公爵令嬢カルルは、ある夜会で王太子ジェラールから婚約破棄を言い渡される。しかし、カルルは泣くどころか、これまで立て替えていた経費や労働対価の「莫大な請求書」をその場で叩きつけた。
婚約破棄されましたので、聖印はお返しいたします
「お前のように、三年間ただ祈るだけで何ひとつ起こせなかった女とは違う」
卒業式典で、王太子殿下はそう仰って、掌に金色の光を浮かべる男爵令嬢を選びましたわ。
ええ、わたくしは光りません。
王家の婚約者の背に刻まれる《守護聖印》——王都全域の魔物避け結界へ、夜ごと魔力を注ぐ紋様。派手な光を出さないのは、一滴も漏らさず結界へ注いでいるからですのよ。
わたくしの占い……いえ、わたくしの祈りが効いていると、何も起きませんの。そして何も起きないと、わたくしの三年は「何もしていない」ことになる。
承知いたしました。婚約破棄、お受けいたしますわ。
聖印は誓いの上に立つもの。破棄と共に、王家へお返しいたします。
——三日ほどかかりますけれど。
三日後の夜、城壁の外で、三百年ぶりに魔物が鳴きました。
離縁されましたので、王妃の紋章はただの飾りになります
「十七年、お前は子を成さなかった」
朝の食卓で、パンを切りながら、王はわたくしを離宮へ移すと仰いました。侍女のロゼッタが身籠ったから、と。
わかりました。いつ発てばよろしいでしょう。
——ただ、皆さまおひとつだけご存じありませんの。
この国の王妃紋章は、装飾品ではございません。国庫と神殿と各領主の署名権を束ねる、血の魔術認証。わたくしの血に紐づいたそれは、他人が持てば、ただの銀の飾り。
引き継ぎの手引きは、九十六頁、書いて置いてまいりましたわ。読まれるかどうかは、存じませんけれど。
翌週から、国庫の支払いが、一件も通らなくなりました。
婚約破棄?ああ、どうぞお構いなく。
公爵令嬢アミュレットは、その完璧な美貌とは裏腹に、何事にも感情を揺らさず「はぁ、左様ですか」で済ませてしまう『塩対応』の令嬢。
ある夜会で、婚約者であるエリアス王子から一方的に婚約破棄を突きつけられるも、彼女は全く動じず、むしろ「面倒な義務からの解放」と清々していた。
「妹で足りると言われたので、私は身を引きます
妹で足りると言われ、婚約は一方的に破棄されました。
――ええ、構いません。私は身を引きます。
ただ、この婚姻に何が含まれていたのかを、彼はご存じないようです。
それでも妹を選ばれるのであれば、どうぞご自由に。
私は何も申しません。
……そのままで、本当に大丈夫なのでしょうか。