Ai

ふと夢を見た。それは何の変哲もないごくありふれた夢だった。だが、私にとって…その夢はとてつもなく大切なものだったのだろう。今はそんなことしか覚えてはいない。風が記憶を奪い去り、水は身体を産み落とす。小鳥は囀り、私は唄う。「ああ、なんて憂鬱なんでしょう」
ぽつりと呟いた。その声は誰にも届かず、ただ時間だけが過ぎていく。
これは簡単な物語。誰にでもわかり、だが、理解されない…少女の物語。
24h.ポイント 0pt
0
小説 184,597 位 / 184,597件 ライト文芸 7,548 位 / 7,548件