吸魂〜鬼人奇譚〜
山陰の東の山奥に白善寺(はくぜんじ)という名刹がある。
その寺には鬼人と呼ばれる十六の娘がいた。
鬼人とは呼んで字の如く鬼の人。
見た目は普通の人間と大差ないが、その娘の身体は穢れている。
なにせその娘は『人の魂』を喰ったのだから……。
時は江戸時代。
山陰の山奥に、瓢箪(ひょうたん)を使用して、迷魂や魑魅魍魎を祓う吸魂師(きゅうこんし)という祓屋がいる。
主人公である妙魂(みょうこん)は吸魂師であるが、村人からは魂を喰った鬼人として忌み嫌われていた。
そんな妙魂は、今日も夜遅くからこの世に留まった迷魂を祓うために、寂れたお堂へと赴くことになる。
仕事は無事に終えた妙魂であるのだが、そこに銀(ぎん)という別の祓屋が現れた。
銀は妙魂が鬼人と知るや否や、妖怪だと罵って刀を抜いて、襲いかかってくるのだが……。
江戸時代を舞台にしたファンタジー小説です。
人を食ったような性格? である、妙魂の成長譚になります。
成長譚といっても高尚な読み物ではございません。
気を張らず、ゆるりと妙魂の物語をご覧頂ければ幸いでございます。
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