「偽聖女だ」と追放された社畜聖女ですが、隣国の呪われ公爵様が過保護すぎて息をする以外の仕事をさせてくれません。
結界維持から徹夜の書類仕事、挙句の果てには特級ポーションの裏造りまで。
王国の防衛と経済の99%を、たった一人で無休でこなしていた筆頭聖女ルリア。
しかしある日、嫉妬した王太子から「お前は偽聖女だ!」と理不尽に婚約破棄と国外追放を言い渡されてしまう。
だが、心身ともに限界を迎えていたルリアの心は、絶望するどころか歓喜に打ち震えていた。
「やったぁぁ! これでやっと念願のニート生活ができる!」
退職金と未払い残業代わりの白金貨を合法的な契約書と共に持ち逃げし、大自然の中で引きこもるために北の雪山へ向かったルリア。彼女はそこで、行き倒れていた凶悪な『呪われ大公』ヴォルクをうっかり助けてしまう。
王都では冷酷無慈悲なバケモノと恐れられていた彼だが、ルリアの規格外の浄化能力で長年の呪いの苦痛から救われるや否や、恩人である彼女を狂信レベルで溺愛し始めて……!?
「女神よ、歩くのは疲れるだろう。俺が抱き上げて移動しよう」
「指先が荒れるから本のページは俺がめくる。さあ、極上ステーキのあーんだ」
「あの……お言葉ですが、私、もう少し自分でも動けるんですけど……」
歩くことすら禁じられ、巨大で温かい城で三食おやつ昼寝付きの至れり尽くせりな過保護生活。
一方その頃、全てをルリア一人に依存していた王都は、彼女が去ったことで結界が割れ、経済が破綻し、自業自得の大パニックに陥っていた。
慌てて王太子がルリアを連れ戻そうと軍を率いてやって来るが、完全に「お世話される才能」を開花させた有能聖女が、今さらそんな労働地獄へ戻るはずもなく――。
「絶対に働きません! 私は一生この最強の旦那様の腕の中でダラダラします!」
これは、心身を削り尽くした有能すぎる社畜聖女が、最強の公爵様に限界まで甘やかされて幸せになるまでの、究極の「癒やし」と「無自覚ざまぁ」の物語。
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