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ゼノアギアス戦記2
31 アイドルの条件
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せっかくなのでティアンは、あのことを聞いてみることにした……ジュンヤなら教えてくれるかもしれない。
「あ、あのね!ジュンヤ。僕って記憶がないでしょう?で、そのない時になんていうか……こう説明しにくいことになってたみたいで……」
「説明しにくいことってなあに?さすがにそれじゃわからないよ」
ティアンは顔を真っ赤にして話しにくそうにしている。何か恥ずかしいことなのかな?
「秘密にするよ、話してみて」
「う、うん……なんだか、僕ね?誰かのえーと……ペットっていうか……あの、その……」
「うん?誰かの夜の性奴隷?」
「ぎゃっ!」
ボンとティアンは顔から火を噴いた。
「そうなの?どうしてわかったの?迎えに来た人がいるとか?」
まさかバレてはいないはず。バレていればすぐに迎えが来て学園になど通っているはずもない。
「ち、近くの薬屋さんが僕に変な陣がかかってるっていって……それがその……そういう人に良くつけるんだって……」
「陣?魔法陣の?どんなの?」
ミーティアを縛るのに使った魔法なのだろうか?ジュンヤは少し気になってきた。
「言いにくいんだけど……うんこが出なくなるの……」
「なにそれすごい!!!!!!」
「ぴゃ!?」
ジュンヤの食いつきにティアンはこぶし2個分ほど飛び上がった。
「そんなミラクルな魔法あるの!?アイドルはうんこしませんが実現する画期的な魔法が!早く!早く調べなくちゃ!」
「え!?あ、うん?え?そ、そうなの?」
「そうだよーーーーなにいってるのーー最高じゃない~!」
出ないと悩んでいた自分はなんだったのか。ティアンは肩の力がどっと抜けた。
「ははっ。ははは!やっぱりジュンヤは頼りになるなあ!」
休みを二日はさみ、ティアンは元気に学園にやってきた。何かが吹っ切れたのか、いつもより元気だ。
「元気だね?ティアン」
ジュンヤに声をかけられれば
「うん!せっかく勉強できるんだし、今のうちにいろいろ学んでおかなくちゃって思って」
張り切り出したティアンの成績は非常に良かった。座学は記憶がない分も含めて、予習と復習が必須だったが、剣術と魔法はすごかった。
実力で、外野を黙らせた。
「ティアン!ティアン!次の体術の授業はコレ着よう!僕とお揃いの学園指定のトレーニングウェア!」
「え?なにそれ?とれ……?」
「良いから!早く早く!」
絶対にある!と入学当初からジュンヤは学園の購買部をチェックしていた。だってゲームにもあったんだから!
予想通り、これはなんの時に着るんだ?というものもたくさんあり、ジュンヤはホクホクする。
その中の1つ、指定のトレーニングウェアは白い半袖のTシャツにハーフパンツ。うん、いい!きちんと、獣人用に尻尾の穴が空いてるのもいい。
そして最後に……
「うわっ!」
「きゅっ!?冷たいっ!」
嫌がらせに、上から水を掛けられることも忘れない。ティアンを狙って上からバケツをひっくり返されたんだろうが、ジュンヤは一緒に被った。
間近で水濡れへにょ耳狐を見たかったのが大きいが
「どうしたんだ?!ジュンヤ!ティアン!」
「誰だっ!こんな事をするのは?!」
アレンとジュールを動かすのが大きかった。この2人の前でいじめられておけば、生徒会で取り上げられる。
そうすればティアンに対する嫌がらせも減るだろう。
僕は弟を守ってあげたいんだ。
「あ、あのね!ジュンヤ。僕って記憶がないでしょう?で、そのない時になんていうか……こう説明しにくいことになってたみたいで……」
「説明しにくいことってなあに?さすがにそれじゃわからないよ」
ティアンは顔を真っ赤にして話しにくそうにしている。何か恥ずかしいことなのかな?
「秘密にするよ、話してみて」
「う、うん……なんだか、僕ね?誰かのえーと……ペットっていうか……あの、その……」
「うん?誰かの夜の性奴隷?」
「ぎゃっ!」
ボンとティアンは顔から火を噴いた。
「そうなの?どうしてわかったの?迎えに来た人がいるとか?」
まさかバレてはいないはず。バレていればすぐに迎えが来て学園になど通っているはずもない。
「ち、近くの薬屋さんが僕に変な陣がかかってるっていって……それがその……そういう人に良くつけるんだって……」
「陣?魔法陣の?どんなの?」
ミーティアを縛るのに使った魔法なのだろうか?ジュンヤは少し気になってきた。
「言いにくいんだけど……うんこが出なくなるの……」
「なにそれすごい!!!!!!」
「ぴゃ!?」
ジュンヤの食いつきにティアンはこぶし2個分ほど飛び上がった。
「そんなミラクルな魔法あるの!?アイドルはうんこしませんが実現する画期的な魔法が!早く!早く調べなくちゃ!」
「え!?あ、うん?え?そ、そうなの?」
「そうだよーーーーなにいってるのーー最高じゃない~!」
出ないと悩んでいた自分はなんだったのか。ティアンは肩の力がどっと抜けた。
「ははっ。ははは!やっぱりジュンヤは頼りになるなあ!」
休みを二日はさみ、ティアンは元気に学園にやってきた。何かが吹っ切れたのか、いつもより元気だ。
「元気だね?ティアン」
ジュンヤに声をかけられれば
「うん!せっかく勉強できるんだし、今のうちにいろいろ学んでおかなくちゃって思って」
張り切り出したティアンの成績は非常に良かった。座学は記憶がない分も含めて、予習と復習が必須だったが、剣術と魔法はすごかった。
実力で、外野を黙らせた。
「ティアン!ティアン!次の体術の授業はコレ着よう!僕とお揃いの学園指定のトレーニングウェア!」
「え?なにそれ?とれ……?」
「良いから!早く早く!」
絶対にある!と入学当初からジュンヤは学園の購買部をチェックしていた。だってゲームにもあったんだから!
予想通り、これはなんの時に着るんだ?というものもたくさんあり、ジュンヤはホクホクする。
その中の1つ、指定のトレーニングウェアは白い半袖のTシャツにハーフパンツ。うん、いい!きちんと、獣人用に尻尾の穴が空いてるのもいい。
そして最後に……
「うわっ!」
「きゅっ!?冷たいっ!」
嫌がらせに、上から水を掛けられることも忘れない。ティアンを狙って上からバケツをひっくり返されたんだろうが、ジュンヤは一緒に被った。
間近で水濡れへにょ耳狐を見たかったのが大きいが
「どうしたんだ?!ジュンヤ!ティアン!」
「誰だっ!こんな事をするのは?!」
アレンとジュールを動かすのが大きかった。この2人の前でいじめられておけば、生徒会で取り上げられる。
そうすればティアンに対する嫌がらせも減るだろう。
僕は弟を守ってあげたいんだ。
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