形而上の愛
『高専共通システムに登録されているパスワードの有効期限が近づいています。パスワードを変更してください。』
そんなメールを無視し続けていたある日、高専生の東雲秀一は結瀬山を散歩していると驟雨に遭い、通りかかった四阿で雨止みを待っていると、ひとりの女性に出会う。
「私を……見たことはありませんか」
そんな奇怪なことを言い出した女性の美貌に、東雲は心を確かに惹かれてゆく。しかしそれが原因で、彼が持ち前の虚言癖によって遁走してきたものたちと、再び向かい合うことになるのだった。
ある梅雨を境に始まった物語は、無事エンドロールに向かうのだろうか。心苦しい、ひと夏の青春文学。
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