魔王尋問委員会
正義感をもってこの仕事に付こうとするやつはバカだ。力を奪われた魔王を改心させて世の中の役に立たせようなんておこがましいにもほどがある。上に言われた通りに資料を作ってそれを報告すればいいだけの仕事なのだ。自分の意思や相手の意思なんて関係ない。決められたとおりに進めるのが一番正しい事なのだ。悔しいことに、言われた通りに物事が進まなければ世界は平和にならないのである。
最初は誰もが希望に胸を躍らせてこの仕事に就くと思うのだが、気付いた時には自分の思想なんて世の中を平和にするためには何の役にも立たないという事を知ってしまうのだ。
戦う力を持たない俺達は魔王との対話の中で人類の歩むべき道を模索することになるのだが、そもそも力を持たない俺達が魔王に尋問することなど何の意味も持たないという事を世間は知るはずもないのだ。
なぜかこの世界には魔王が多く存在する。他の世界では魔王は一体くらいしかいないという話なのだが、多くの世界から溢れた魔王が何故か俺達の世界へ大挙して押し寄せてきたのだ。
この世界を創った神が多くの魔王を受け入れているという事が原因なのだろうが、それに比例するように魔王討伐という名声を得るために多くの勇者もやってくるようになったのだ。
その結果、捕らえられる魔王は尋問委員会のキャパをはるかに超える事態になってしまっていたのである。
一般の人達は魔王尋問委員会と聞いて魔王に対して様々な尋問を行っていると思っているのだろうが、実際に行われていることは井戸端会議と何も変わりはしないのだ。力を持たない俺達が勇者につかまったことで力を失った魔王の今後について話し合う、そんな場所なのである。
この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルアッププラス」に投稿しております
最初は誰もが希望に胸を躍らせてこの仕事に就くと思うのだが、気付いた時には自分の思想なんて世の中を平和にするためには何の役にも立たないという事を知ってしまうのだ。
戦う力を持たない俺達は魔王との対話の中で人類の歩むべき道を模索することになるのだが、そもそも力を持たない俺達が魔王に尋問することなど何の意味も持たないという事を世間は知るはずもないのだ。
なぜかこの世界には魔王が多く存在する。他の世界では魔王は一体くらいしかいないという話なのだが、多くの世界から溢れた魔王が何故か俺達の世界へ大挙して押し寄せてきたのだ。
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