短編集「戦国の稲妻」
【あらすじ】
(朝(あした)の信濃に、雷(いかづち)、走る。 ~弘治三年、三度目の川中島にて~)
弘治三年(1557年)、信濃(長野県)と越後(新潟県)の国境――信越国境にて、甲斐の武田晴信(信玄)と、越後の長尾景虎(上杉謙信)の間で、第三次川中島の戦いが勃発した。
先年、北条家と今川家の間で甲相駿三国同盟を結んだ晴信は、北信濃に侵攻し、越後の長尾景虎の味方である高梨政頼の居城・飯山城を攻撃した。また事前に、周辺の豪族である高井郡計見城主・市河藤若を調略し、味方につけていた。
これに対して、景虎は反撃に出て、北信濃どころか、さらに晴信の領土内へと南下する。
そして――景虎は一転して、飯山城の高梨政頼を助けるため、計見城への攻撃を開始した。
事態を重く見た晴信は、真田幸綱(幸隆)を計見城へ急派し、景虎からの防衛を命じた。
計見城で対峙する二人の名将――長尾景虎と真田幸綱。
そして今、計見城に、三人目の名将が現れる。
(その坂の名)
戦国の武蔵野に覇を唱える北条家。
しかし、足利幕府の名門・扇谷上杉家は大規模な反攻に出て、武蔵野を席巻し、今まさに多摩川を南下しようとしていた。
この危機に、北条家の当主・氏綱は、嫡男・氏康に出陣を命じた。
時に、北条氏康十五歳。彼の初陣であった。
(お化け灯籠)
上野公園には、まるでお化けのように大きい灯籠(とうろう)がある。高さ6.06m、笠石の周囲3.36m。この灯籠を寄進した者を佐久間勝之という。勝之はかつては蒲生氏郷の配下で、伊達政宗とは浅からぬ因縁があった。
(朝(あした)の信濃に、雷(いかづち)、走る。 ~弘治三年、三度目の川中島にて~)
弘治三年(1557年)、信濃(長野県)と越後(新潟県)の国境――信越国境にて、甲斐の武田晴信(信玄)と、越後の長尾景虎(上杉謙信)の間で、第三次川中島の戦いが勃発した。
先年、北条家と今川家の間で甲相駿三国同盟を結んだ晴信は、北信濃に侵攻し、越後の長尾景虎の味方である高梨政頼の居城・飯山城を攻撃した。また事前に、周辺の豪族である高井郡計見城主・市河藤若を調略し、味方につけていた。
これに対して、景虎は反撃に出て、北信濃どころか、さらに晴信の領土内へと南下する。
そして――景虎は一転して、飯山城の高梨政頼を助けるため、計見城への攻撃を開始した。
事態を重く見た晴信は、真田幸綱(幸隆)を計見城へ急派し、景虎からの防衛を命じた。
計見城で対峙する二人の名将――長尾景虎と真田幸綱。
そして今、計見城に、三人目の名将が現れる。
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しかし、足利幕府の名門・扇谷上杉家は大規模な反攻に出て、武蔵野を席巻し、今まさに多摩川を南下しようとしていた。
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時に、北条氏康十五歳。彼の初陣であった。
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上野公園には、まるでお化けのように大きい灯籠(とうろう)がある。高さ6.06m、笠石の周囲3.36m。この灯籠を寄進した者を佐久間勝之という。勝之はかつては蒲生氏郷の配下で、伊達政宗とは浅からぬ因縁があった。
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