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請求書……?

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~ラウロ視点~


「にぃ様」
執務室の扉からひょこっと顔を出すライラ

またおねだりか?まぁ良いか
「どうした?」

「お友達ができてお茶会に誘われました、お招きされた家は侯爵家のエリー様です、ドレスが欲しいのです」


 夜会の時に友達が出来たのだと嬉しそうに言っていたな、さすが可愛いライラだ
 しかも侯爵家とはな!


「そうか…でも今から仕立てては間に合わないだろう?」
 簡易なドレスでもオーダーなら急がせても間に合わないだろう。由緒正しき我が家でも無理だろうなぁ…


「はい。プレタポルテでも素敵なお店があるのでそちらを見に行きたいのです。シルヴィアさんもそこでお買い物をしていると、お友達から聞きました」

「既製品か……」


出かける準備をして、目的の洋品店へと着いた。
 堅固な作りの店構え…これなら既製品でも問題なさそうだと入店しようとするが、警備員に止められた。


「お客様、本日はご予約を入れていらっしゃいますか?」

「予約だと?私を誰だと思っている?」

「申し訳ございません、存じ上げません。ご予約でないということは、紹介状はお持ちでいらっしゃいますか?」


「…いや、」

「それではまた日を改めておいで下さいませ。またのお越しをお待ちしております」

一礼をして警備員は持ち場に戻った

「にぃ様…?」


ライラがこちらを心配そうにみてくる。
私と同じ茶色の瞳…一緒にいて安心する、可愛い存在


「いつもの店に行こう、この店は感じが悪いみたいだな」


 しかしいつもの店も予約を取ってから来る様にと追い出される形となった。
 どう言うことだと話を聞くと、この店は予約制でいつもシルヴィアが、私の名前で予約をしていたと聞いた。
 知らなかった…何という嫌な奴だ!そういうことは予め言っておけ!恥をかいたではないか…仕方がないので、予約を取り後日訪れる事にした


 ドレスは間に合わない、小物とアクセサリーを新たに購入することにするか…

 そして宝飾店へと向かった


 新作が出ていて、ライラが気に入ったようなので、何点か見繕いうちに届けさせる事にした。


 後日宝飾店が購入した代物を届けに来た。
請求書と共に…

「ラウロ様、この請求書は…?」

 執事に問い詰められ、ライラの為に買った物だと言うと、金額を見て驚いた…嘘だろう?

「こちらの請求書に見覚えは?」

 予約を入れて、ライラの小物を見に行った時に購入したものだ、もちろん記憶にある
…嘘だろう?なんだこの金額は…
 傘やリボンに靴だぞ?

 そもそも今まで、支払ったことがないのだから驚くのも当然だったが、なぜうちに請求が届いたのか?ライラのものはシルヴィアがプレゼントしていたはずではないか?と疑問に思ったが、仕方がないのでベック家からの結婚のための支度金から捻出した。


 それからライラは度々買い物をするが何故かうちに請求が届くので、買い物をやめさせた

 シルヴィアに嫌がらせを止めるように言わなくては…

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