白狼の異母妹が現れたので、灰色の私は婚約解消します〜三度目の人生で黒狼を番に選んだら、狼の女王になりました〜
抗議しても、耐えても、私は死んだ。
灰色の毛並みを持つアルテミシア侯爵家の嫡女ルナティアは、「出来損ない」と呼ばれてきた。だが彼女は、強い王狼が満月に理性を失う〈月狂い〉を鎮める唯一の秘薬〈狂静薬〉の、母亡き後のただ一人の作り手でもあった。
白い異母妹が屋敷に迎えられた日、人生は壊れる。一度目は婚約を奪われて抗議し、辺境に捨てられて死んだ。二度目は争わず、妹の影で側室として薬を作り続け、誰にも看取られず死んだ。
三度目。妹が迎えられる朝に目覚めた彼女は、自分の手で婚約のチョーカーを外し、王太子の足元に置く。宮廷薬師の座も捨てて向かう先は、辺境――二度目の人生で、薬が届かず討たれて死ぬと知った黒狼のもと。大満月まで、あとわずか。
辺境伯ナハト・ヴォルグは、彼女を「灰色」ではなく名前で呼んだ。薬に正当な対価を払い、名前の札のある工房を用意し、こう問いかける。
「ルナティア。お前は、誰の番になりたい?」
やがて王宮は崩れ始め、彼女を捨てた王太子が、彼女の名を呼んで縋る日が来る。
けれど、選んだ夜。月明かりの下で、灰が落ちた。
※元サヤなし。ざまぁと後悔の先に、溺愛とハッピーエンドが待っています。
灰色の毛並みを持つアルテミシア侯爵家の嫡女ルナティアは、「出来損ない」と呼ばれてきた。だが彼女は、強い王狼が満月に理性を失う〈月狂い〉を鎮める唯一の秘薬〈狂静薬〉の、母亡き後のただ一人の作り手でもあった。
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