その“クエスト監視人(ウォッチドッグ)”は仕事ができない
ヴェルーア大陸西部に位置する大国・ギアルーデシア王国。
その王都であるファルディスの冒険者ギルドは、数年前からクエストの達成結果だけではなく内容も重視し、冒険者パーティーの行動を付かず離れずの距離で監視し評価を下す“監視人”を随行させる制度が採用されていた。
厳しい評価を下されると報酬が減らされるどころか、冒険者免許の剥奪さえされる事から、冒険者たちから怖れと皮肉と反発を込めて“番犬(ウォッチドッグ)”と呼ばれる監視者の中に、アッシュヴェル・エヴァ―ピースという名の男がいた。
彼は、監視者(ウォッチドッグ)という異名がまるで似合わない、瓶底眼鏡の奥に柔和な眼差しを湛えた長身の優男である。
その優しげな顔つきに違わぬお人好しで、その上ドジなところもある彼には、とても“監視者”という厳格さを求められる役目を果たすことが出来ないと周囲から思われていたが……。
※小説家になろうでも掲載しています。
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