『遅刻と忘れ物の女の子は、30歳で1億をつかむ』 ~止まらない私の、やり直し方~

『遅刻と忘れ物の女の子は、30歳で1億をつかむ』

~止まらない私の、やり直し方~

遅刻ばかりで
時間に置いていかれて
忘れ物ばかりで
大事なものを持てなくて

何度も「ちゃんとして」と言われて
何度も「できない」で終わった

立ち止まったまま
動けない時間だけが増えていく
何もしていないのに
なぜか、ずっと疲れていた

でも
止まれなかったのは
悪いことじゃなかった

ただ
場所が違っただけ

人の声じゃなくて
数字の動き
曖昧な指示じゃなくて
はっきりしたルール

そこには
遅刻もなくて
忘れ物もなくて

ただ
「やったか、やらなかったか」だけが残る

止まらない私は
やっと、そこで止まらなくてよくなった

何度も失って
何度も間違えて
それでも
積み上げたものは消えなかった

気づいたとき
画面の中の数字は
静かに一億を指していた

歓声もなく
拍手もなく
ただ
息を吐く

ああ
ここまで来たんだ、と

遅刻も
忘れ物も
全部
消えたわけじゃない

でももう
それに追われていない

私は
私のままで
やっと
前に進めるようになった

これは
やり直しじゃない

はじめて
自分で歩いた道だ

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